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【イベントレポート】Supership Day Session 5 ブランドマーケティングセッション後編

Nov 12, 2020 6:54:54 PM / by 恩田基輝

2020年8月27日(木)、WEBセミナー「ブランドマーケティングセッション」を開催しました。

 

本セミナーでは、Integral Ad Science Japan株式会社アカウント・エグゼクティブ山口 武氏とのパネルディスカッションを通じて、アドベリフィケーションの最新トレンドについて理解を深めて頂くことを目的としました。

 

このnote記事では、WEBセミナーの内容やお話をまとめました。今回のイベントレポートでは、セミナー内容を前半と後半の2回に分けてnote記事を公開しております。前半をまだご覧いただいていない方は、こちらからお読みいただけます。ぜひご覧くださいませ。

 

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イベント概要

・開催日  

2020年8月27日(木)14:00−15:00

 

・イベント名

ブランドマーケティングセッション

 

・モメンタム社とスピーカーについて  

Momentum株式会社: 

Momentum株式会社は国内No.1のアドベリベンダー。ブランドセーフティ・アドフラウド対策・ブラックリストダッシュボードに関するサービスを提供。無価値な広告をゼロにする、をMissionにインターネット広告の透明性、健全性を追求する。

 

スピーカー:

Momentum株式会社 代表取締役社長  高頭 博志

学生時代に日本初のクラウドファンディングサービス、READYFOR?を中心メンバーとして立ち上げる。新卒でグリー株式会社入社。新規事業部門にて主に教育関連新規事業の立ち上げや、グリープラットフォーム内の広告媒体設計業務に従事。2014年9月にMomentum株式会社を創業。アドテク事業領域のアドベリフィケーション対策ソリューションを提供する。2017年にKDDIグループ「Supershipホールディングス」傘下になり、広告代理店向けブラックリスト提供サービス「HYTRA DASHBOARD」が好調。現任にて、業績拡大中。 



Integral Ad Science Japan株式会社:

IASは場所やデバイスを問わず、インターネット広告主のための安全かつ高品質な広告掲載面環境およびデジタルキャンペーンの透明性を提供するグローバル・テクノロジー企業。提供ソリューションはグローバルトップ100広告主様のうち80社、150社を超えるテクノロジーパートナー様が採用。IASのイノベーションと成長は高い評価を受けており、Inc.5000、Crain’s Fast 50、Forbes America’s Most Promising Companiesなどに選出。

 

ゲスト: 

Integral Ad Science Japan株式会社 山口 武 様

ニューヨーク大学ティッシュ芸術学部卒。2006年、Oddcast, Inc. 入社。2008年、Experian Marketing Solutions, Inc(ニューヨーク本社)にて大手広告主のマーケティングキャンペーンのサポートや戦略的コンサルティング業務を経験し、2011年に帰国、コムスコアジャパン株式会社にてクライアントサービスマネージャーとしてアドベリフィケーションやネット視聴率など多岐にわたるソリューションの営業サポートから実施までの実務を担当。2015年4月より現職。





3.「ネット広告健全化推進プロジェクト」について~国内のアドベリフィケーション市場について~

 

高頭:

ネット広告健全化推進プロジェクトについて、IASさんも弊社もプロジェクトに参加しているので、お話できればと思います。アドベリフィケーションに係るベンダーから取り組みや対策に関する情報を無料のウェビナーを通して提供しています。山口さんもすでに1回登壇されていますが、どんな方々が参加したんですか?

 

山口様:

広告主の皆様、あとは広告代理店の皆様が多かったかなっていう印象を受けました。

 

高頭:

JAAも広告主が多く参加している団体なので、広告主の意識の高まりは肌でも感じますね。

 

山口様:

広告主からも「広告を買う側としてしっかりと対策を打つべきだ」というお言葉を耳にすることが多くなってきましたので、意識がすごく変わってきていると思いますね。

 

高頭:

弊社でもアドベリフィケーション意識調査と題して、広告主や広告代理店を対象に認知率などを定点的に調査していて、そのデータをご紹介します。先ほど山口さんがおっしゃった通り、広告主の認知がすごく高まっているのがデータにも出ています。アドベリフィケーションという言葉の認知率は、半数くらい。ブランドセーフティーはもう少し認知度が高く、6割以上の方が認知しています。

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そのような広告主の認知が高まる一方で、広告代理店の認知率が意外と低いです。アドベリフィケーションという言葉の認知も、広告代理店は4割を下回り、開きがあります。

あとは、アドベリフィケーション対策実施率についても、ブランドセーフティー・アドフラウド・ビューアビリティー、全カテゴリーにおいて広告主の方が実施率が高い結果になっています。

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こういった取り組みを広告主主導で実施しているケースが日本ではまだ多いです。IASさんにお問い合わせが来るのも広告主が多いですか?

 

 山口様:

お問い合わせいただくことも増えてきています。広告代理店を通してサービスを提供することもあります。海外を見ていると、広告主が主体になってアドベリフィケーションの取り組みをリードするのは日本とあまり変わらないと思います。もちろん、海外は進んでいるので浸透率は高いですけれども、もとは広告主がバイイングの基準を設定したために変化が起きました。広告をとりまく環境は海外とも変わらないので、やはり広告主が主体になる動きは同じなのかな。

 

4.アドベリフィケーションの今後の方向性は?

 

山口様:

アドベリフィケーションは「無駄なものを排除する」という考え方が多かったです。ブランドリスクになるページやアドフラウドなど、見られていない個所を減らす考え方でした。これからのアドベリフィケーションは、クッキーレスの世界の到来もあり、ブランドに適したページの定義、閲覧時間、配信経路の機能が大切になると思います。無駄を減らすだけではなく、良いものをどう効率的に増やすのかという考え方が主流になっていくのではないかと思います。

 

高頭:

山口さんはブランド適合性、閲覧時間、配信経路の透明性のどこから改善していきたいですか?

 

山口様:

配信経路の透明性ですね。問題が起きている箇所とその内容を、可視化するのが大切だと思います。ブランド適合性は白黒はっきりしているものではないので、広告を掲載する場所の定義を持つことが、すごく重要になると思います。

 

高頭:

広告主のパフォーマンスに寄り添って、アドベリフィケーションの領域が広がっていけば、新しい指標ができて、さらに拡がるようになりますね。

 

山口様:

アドベリフィケーションがコストではなく投資になれば、利用も広がると思います。そうすると、我々ベンダー側としてもポジティブな効果を提供するのが責務になりますね。

高頭:

僕が少し気になっているのが、ビューアブルという概念の定義が曖昧な気がするんです。MRCのスタンダードを取り入れてビューアブルを計測することまでは固まっていますが、ビューアブルを上げることで、得られる効果は今後見えると思います。メディアからすると、ビューアブルの良い位置に枠を作ってあるんだから、その枠で掲載すれば良いという考え方がありながら、一方で、広告主だけしか知らないようなパフォーマンスとビューアブルの関係性があると思うんです。どういうビューアブルを目指すかは広告主のキャンペーンによると思うので、そういったものを見つける作業が重要になると思います。

 

山口様:

そうですね。ビューアブルの率を増やせばいいわけではなく、効率も考えて安全な枠を買うことが非常に大切になると思います。ユーザーごとにきちんと何回も見せる必要があるので、1人が1回1秒見ただけで広告効果がどこまであるか、総合的に考えないといけないのがアドベリフィケーションの指標にあてはまる概念だと思います。

プロダクトアップデート

 

山口様:

我々からは2点。まず1つめは、「Context Control」です。簡単に言うと、今まで通り我々が提供させていただいていたブランドセーフティー・安全性の部分を最低限の保護とすると、各ブランドの独自性に合わせて適合性を考えるソリューションになります。感情の部分を取り入れていて、例えばコロナウイルスの全ての記事をブロックするのではなく、ネガティブな部分は避けて、ポジティブ、もしくはニュートラルな部分にだけ出してターゲティングを行っていただけます。

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カテゴリーは1,000を超えるカテゴリーと、我々独自の概念(感情・意識・フィーリング)を重ね合わせて、またクライアントによってはキーワードも併せることもでき、それら4つの要素を掛け合わせたプロファイルを作り、安全性だけではなく適合性も守っていきます。

簡単な例では、カテゴリーで「テロリズム+犯罪+傷害」をブロックすることも可能ですし、広告主の名前とネガティブな部分が重なった場合にブロック、もしくは法律+自動車+ネガティブな部分というようなカテゴリーの組み合わせもできるようになっています。

実際の記事を並べるとわかり易いですが、左はコロナの拡大というネガティブな感情を促すニュースで、右は感動エピソードのニュースです。両方とも感染症・伝染病というスコアは出ますが、左はネガティブ、右はポジティブと、感情ではっきりと違いが出てきています。

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コロナ以外の自動車のニュースで、家族旅行+自動車ですと、ひとつは家族との親交を深めていくようなポジティブな記事であるのに対し、もう一方では家族旅行での自動車事故でお子さんが亡くなるネガティブな記事が出ています。広告の影響度は一目瞭然で、こういったところを出し分ける事が重要になります。

 

2つめは、「Total Visibility(トータルビジビリテイ)」、つまり商流の透明性です。今まで通り我々のアドベリフィケーションのデータと、DSP・SSPを通した時の経済条件をあわせることで、どこでいくら使われているのか、問題が出たときにいくら損失があるのかを可視化するものになります。ビューアビリティー・ブランド棄損などの問題があった場合、そのロスが明確に出ます。今までとの違いは、例えば100万円の予算使われて、10%ブランド棄損があった場合、単純に計算すると10万円になりますが、1インプレッション毎のコストは同じではないので、1インプレッション毎にかかったコストとブランド棄損有無を紐づけることで、より正確な分析をすることが可能です。

ネスレ様の海外事例ですと、特定のドメインでブランド棄損が出たインプレッションの割合が3.77%だったのに対し、この機能を使うと予算の割合が9.23%と判明しました。

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透明化することによって、より一層の効率化につながります。特定のドメインを購入する場合、全ての配信経路が同じ状況ではないので、SSPやDSP等違うものを通して、結果クオリティーが高いインプレッションを買った時にどこが一番安かったのか、効率的に買えていたのかなどサプライチェーンを比較することができます。

 

高頭:

モメンタムでは、2019年からHYTRA DASHBOARD(ハイトラダッシュボード)という広告代理店向けに、モメンタムが保有する膨大なウェブサイトのデータを提供し、簡単にブラックリストを作れるサービスを展開しています。今期はその対応領域を拡大し、2020年にはSafe Video List(セーフビデオリスト)をリリースしました。こちらは、Youtubeチャンネルを分析するサービスで、安全なチャンネルのホワイトリストを簡単に作成できます。機械的な分析アルゴリズムに加え、日本人のオペレーターが目視でチェックします。安全と思われるチャンネルをダッシュボード形式にしたり、Google Adsに自動で適応できるGoogle Ads Script(グーグルアドスクリプト)を提供することで日々の運用に役立てていただくサービスです。

channel safe list

 

もう一つ2020年に提供を開始したサービスで、インフルエンサーフラウドという領域があり、アドフラウドの派生形です。フォロワーやLikeをお金で買うようなインフルエンサーがいて、広告費を水増ししているケースが見られます。弊社では提携会社のデータを使いながら、こういったインフルエンサーを可視化するダッシュボードデータをご提供しています。インフルエンサーのキャスティングに役立てていただくようなサービスです。

for ig

 

これからローンチする新製品では、アプリについて提供するサービスになっています。GooglePlayやAppleStoreに掲載されているアプリのデータを大量に保有している国内のフラーさんと協業でこちらのプロダクトを提供します。フラーさんのデータをうちで分析して、アプリ単位で「このアプリはブラックだ」などを分析することができます。「アダルト・2chまとめ・パチスロ」というようなセンシティブなカテゴリーのアプリも、実はGooglePlayやAppleStoreに結構多く含まれていたりします。このようなデータをご活用いただいて、簡単にブラックリストを作成できるサービスを提供予定です。秋頃のローンチを予定しております。

app unsafe list

 

総合お問い合わせフォームはこちらです。アドベリフィケーションに関することなら何でもお答えしますので、お気軽にお問い合わせください。

 

Tags: ブランドセーフティ, JAA

恩田基輝

Written by 恩田基輝