今や、地上波放送を見ることができない「チューナーレスTV」のような商品が登場したりと、私たちの生活を便利にするためにインターネットが欠かせない時代になりました。今回は、TV×インターネットである「コネクテッドTV」(スマートTVやハイブリッドTVとも呼ばれます)についてご紹介し、中でも”広告”に焦点を置いて、効果はスマホやPCと比較してどのように変わるのかなどをご紹介させていただきます。
方法とは?
ヒントを得る
コネクテッドTVとは?広告効果や、リスクは?
出典:「42V型AndroidTV機能搭載フルHDチューナーレススマートテレビ」
https://www.donki.com/j-kakaku/product/detail.php?item=3450
ご家庭にあるTVのリモコンに「YouTube」というボタンがあったりしませんか?
本記事では、コネクテッドTVとはどんなものか?ということから広告主、広告代理店が気にしているコネクテッドTVの広告効果やその際に潜在しているリスクをご紹介させていただきます。
まずコネクテッドTVって何?
コネクテッドTVとは、一言で言うと「インターネットに繋がっているテレビ」です。
スマートTVやハイブリッドTVとも呼ばれており、しばしば「CTV」と略されることもあります。
今では、地上波が見れないTVである、チューナーレスTVも発売されており、発売から即完売するなど、大人気になっております。
コネクテッドTVの市場
前述した通り、チューナーレスTVは発売から即完売するなど、大人気商品の1つです。実際にマクロミル社が2021年に行ったリサーチでは、人口の93.2%がテレビを保有しており、半数近くである41.8%がコネクテッドTVを保有しているというデータが出ております。
出典:テレビのネット接続率は41.8%、推定人口は約3,400万人。
YouTubeユーザーの3人に1人は、テレビから視聴。~2021年 年末最新のテレビ利用動向調査~
https://www.macromill.com/press/release/20211223.html
更に傾向としては、若者が比較的コネクテッドTVを保有しており巷で良く聞く「若者のTV離れ」にも関連していると推測できます。
出典:テレビのネット接続率は41.8%、推定人口は約3,400万人。
YouTubeユーザーの3人に1人は、テレビから視聴。~2021年 年末最新のテレビ利用動向調査~
https://www.macromill.com/press/release/20211223.html
年次推移を見ても、成長傾向にあることから、今後もより多くの家庭に浸透する見込みです。
【テレビ端末のネット結線率】
出典:「コネクテッドTVとは?」今さら聞けない!基本の『キ』
https://www.videor.co.jp/digestplus/market/2021/09/44927.html
SMN社の調査でも今後の市場規模はますます伸びていくと予測しております。
出典:SMN、国内コネクテッドテレビ広告市場調査を発表
~2021年のコネクテッドテレビ広告市場は前年比約3.4倍の344億円、2025年は1,695億円に成長~
https://www.so-netmedia.jp/topics/pr_release_20220329/
どういった商品があるのか
コネクテッドTVの市場は伸びていることが確認できました。そこで、どのような商品が市場に出回っているのかをAmazonのTV売れ筋ランキングTOP12(22年6月29日現在)を基にまとめました。
結果:12品中6品と、半数がコネクテッドTVでした。
市販のTVも、インターネットに繋がっていることが当たり前になってきております。
どういったコンテンツをコネクテッドTVで見ることができるか
コネクテッドTVでは、基本的に動画プラットフォームに繋いで見ることが前提になります。
YouTubeやAmazon プライム・ビデオ、Netflix、Tverなど多くのプラットフォームに繋げることができますが、中でもYouTubeを閲覧している方が多く、全体市長時間の約2割を占める結果が見られました。
出典:テレビのネット接続率は41.8%、推定人口は約3,400万人。
YouTubeユーザーの3人に1人は、テレビから視聴。~2021年 年末最新のテレビ利用動向調査~
https://www.macromill.com/press/release/20211223.html
また、面白いことにコネクテッドTVでは地上波の民放番組よりも、インターネットに繋いで動画サービスを楽しむ時間のほうが長いことがみてとれました。
コネクテッドTVで表示される広告の効果はどうなの?
コネクテッドTVではYouTubeで動画を見る方が多くいることが分かりました。動画広告の市場から、想定できる効果、他のデバイスとの広告効果の違いについて紹介させていただきます。
動画広告の市場
こちらの記事でも紹介させていただきましたが、コロナ禍での巣ごもり需要もあり、動画広告の市場も大きく成長しております。実際の数字で見ると、サイバーエージェント社が発表した動画広告市場に関する調査によると、2021年は、昨年対比で142.3%となる4,205億円に達する見通しです。更に、2022年には5,497億円、2025年には1兆465億円と、今後も伸び続ける見込みになっています。
出典:「サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表
https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=27195
動画広告で想定できる効果
動画広告の特徴として、静止画とは異なり、動きがあり音が出るので(当たり前ですが)、視覚と聴覚の2つで訴求できます。Supership社の発表では、一般的な15秒尺の動画には、静止画約450枚分の情報が詰まっており、商品を使ってみたい!という容態を表す「利用意欲」が静止画の約7倍も高かったというデータが出ております。さらに、TVCMと異なり、もし広告視聴者に興味を持って貰えばデバイスから直接HPなどに流入させる事ができ、認知拡大から購買訴求まで目的別に合わせて利用することが可能です。広告出稿後の効果検証もしやすいことも大きな特徴になります。
出典:「動画広告の効果的な活用方法 ~最新事例から見る動画広告をターゲティングに活かすには〜
#Japan IT Week 関西 講演レポート」
https://supership.jp/magazine/product/1900/
スマホやPCとの違い
コネクテッドTVと他デバイスであるスマホやPCとの違いはあるのかを紹介いたします。
そもそも、コネクテッドTVはスマホやPCよりも比較的画面が大きく、さらにTVの特徴である、一人ではなく複数人で視聴するケースが多いと言われております。
出典:コネクテッドTVの普及率は?広告配信で必要な視点や海外の利用状況も解説
https://www.screens-lab.jp/article/27816
電通社とTBSテレビ社が共同で実施した調査では、コネクテッドTVにてTVerを介して動画広告の配信をした場合、ブランディングにおいてはPCやスマートデバイスよりも広告効果が1.5~2.25倍高かったという結果が出ました。
出典:コネクテッドTVでの広告効果調査スキームをTBSテレビと共同開発
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/1102-010459.html
仮説としては、
・複数人で見るケースが多いから?
・スマホやPCと比べて、コネクテッドTVはディスプレイが大きい傾向があるから?
などがあるかと思いますが、
いずれにせよ、案件によっては広告効果が比較的良くなるケースが多くなりそうです。
コネクテッドTVにおける動画広告のデメリットって一体何?
動画広告効果の改善などが見られるコネクテッドTVへの広告出稿ですが、気をつけなければいけない点はあるのでしょうか。
コネクテッドTVならではで起こる炎上の可能性
コネクテッドTVへの動画広告出稿は、広告効果が比較的良いと先ほど紹介いたしましたが、言い換えると、広告が比較的視聴者の記憶に残りやすいという特性がございます。したがって、炎上しそうなクリエイティブ(コンプレックス広告など:コンプレックス広告についてはこちら)であればその分ネガティブなイメージもつきやすいです。
特にコネクテッドTVは複数人での視聴するケースが多いので、色々な方に配慮したクリエイティブが必要になります。また、もしできるのであればどのような動画に広告が表示されるかも対策できれば良いですね。
コネクテッドTVにおける動画広告のリスク対策方法
炎上のリスクを少しでも減らすための手段を紹介させていただきます。
各プラットフォームの対策を理解した上で広告配信をする
各プラットフォーム毎に、ブランドセーフティやアドフラウドの対策を行っている場合がございます。
例えば、AbemaTVでは下記のような対策を行っており、プラットフォーム側の立場として十分に対策していると見て取れるのではないでしょうか。
出典:Ad Product 最新の媒体資料と広告商品のご紹介
https://ad.abematv.co.jp/ad-product/
こういったプラットフォームを選んで動画広告の配信をすることが、対策の1つになります。
できる限りのアドベリフィケーション対策を行う
できる限りの対策方法として、アドベリフィケーション対策が言われます。(アドベリフィケーションについてはこちら)
Momentumでは、コネクテッドTVからの視聴が多い、YouTube広告の対策が可能になっております。ぜひお気軽にお問い合わせいただければ嬉しく思います。
まとめ
コネクテッドTVは市場成長速度が早く、皆様の家庭には今後欠かせないものになる可能性がございます。広告出稿側としてもコネクテッドTVへの広告配信は効果的なので、積極的に活用してさらなる発展につなげていただければと思います。