マイクロソフト広告の始め方を解説！アカウント新規作成や入稿までの流れからメリットまでを紹介

マイクロソフト広告（Microsoft Advertising）は、Bingをはじめとするマイクロソフトの検索ネットワークや提携サイトに広告を掲載できるプラットフォームです。

単体でももちろん効果がある広告ですが、インポート機能によりほかの広告と併用することで、より広い顧客層にアプローチできるメリットもあります。

本記事では、マイクロソフト広告の基本概要から、アカウントの新規作成、広告の入稿方法までを詳しく解説します。

また、記事内では広告のターゲティング精度をさらに向上させられる「HYTRA DASHBOARD」についても紹介します。

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マイクロソフト広告とは？

マイクロソフト広告は、Microsoft社が提供する広告プラットフォームで、同社の検索エンジン「Bing」や提携サイトに広告を掲載できる仕組みです。

日本では2022年5月31日に正式にサービスが開始されましたが、グローバルではすでに1兆円以上の規模に成長しており、多くの企業が活用しています。

特に、コロナ禍による働き方の変化を背景に、消費者行動にも大きな変化が見られるなかで、従来の広告ではリーチできなかった新しいターゲット層にアプローチできる点が、マイクロソフト広告の大きな強みです。

また、Google広告と併用することで、より多様なユーザーにリーチできるため、広告戦略の選択肢を広げる手段として注目を集めています。

マイクロソフト広告の6つの配信形式

マイクロソフト広告には、以下の6つの配信形式があります。

 ここでは、下記の配信形式について解説します。

1. 検索広告
2. レスポンシブ検索広告
3. マルチメディア広告
4. オーディエンス広告
5. ショッピング広告
6. 動的検索広告

1.検索広告

検索広告は、ユーザーがBingで特定のキーワードを検索した際に、検索結果ページの上部や下部に表示される広告です。Google広告の検索連動型広告と同様の仕組みを持ち、ユーザーの検索意図に応じた広告を配信できます。

検索広告の最大の特徴は、宣伝したい商品やサービスに関連するキーワードを設定することで、興味を持ちやすいユーザー層に直接アプローチできる点です。 例えば、「ビジネス用ノートパソコン」と検索したユーザーに対し、関連する製品の広告を表示させることで、高いコンバージョン率が期待できます。

また、Bingは45歳以上の中高年齢層の利用率が高く、ビジネスパーソンや決裁権を持つユーザが多い傾向があり、BtoB向けの商材や高単価商品のプロモーションに適している点も特徴です。

検索広告を活用すれば、自社の商品やサービスをより適切なターゲットに届けられるでしょう。

Bingリスティング広告を出稿する方法とは？リスティング広告の特徴も解説

2.レスポンシブ検索広告

レスポンシブ検索広告は、あらかじめ設定した複数の「広告見出し」と「説明文」を自動で組み合わせ、最適な広告を配信する仕組みを持つ広告形式です。最大で15個の広告見出しと4個の説明文を指定でき、ユーザーの検索クエリや過去の広告パフォーマンスに基づいて最も効果的な組み合わせが選ばれます。

レスポンシブ検索広告のメリットは、手動で広告の組み合わせを作成する手間を省きながら、より多くのバリエーションを試せる点です。AIが自動的に広告の組み合わせを最適化するため、クリック率（CTR）の向上が期待できます。

また、異なる検索意図を持つユーザーに幅広く対応できるため、より多くの潜在顧客にリーチできる可能性が高まります。特に、キーワードのバリエーションが多い業種や、さまざまなターゲット層に訴求したい場合に適した広告形式です。

効率的に広告パフォーマンスを向上させたい場合は、レスポンシブ検索広告を活用すると、より効果的な広告運用が可能になります。

3.マルチメディア広告

マルチメディア広告は、検索結果画面の右側に表示される画像付きの広告で、視覚的に訴求力の高いフォーマットです。最大で15個の広告見出し、4個の説明文、16個の画像を設定でき、これらの要素が自動的に組み合わされて最適な形で配信されます。

マルチメディア広告の大きな特徴は、画像を活用してブランドや商品の魅力をより直感的に伝えられる点です。テキストのみの広告と比較して視認性が高く、検索ユーザーの興味を引きやすいため、特に商品やサービスのビジュアルが重要な業種に適しています。

また、マルチメディア広告は、検索広告と同様にターゲットユーザーの検索クエリに応じて表示されるため、購買意欲の高いユーザーにリーチしやすいのもメリットです。

ビジュアルを活かした広告戦略を展開したい場合に、マルチメディア広告は有効な選択肢となる広告フォーマットです。

4.オーディエンス広告

オーディエンス広告は、Microsoft社が提供する「MSN」や「Microsoft Edge」のホーム画面、無料アカウントのOutlookなどに表示される広告フォーマットです。Google広告やYahoo!広告における「ディスプレイ広告」に相当し、画像とテキストを組み合わせた広告を配信可能です。

オーディエンス広告の特徴は、詳細なターゲティングが可能な点にあります。地域や年齢、性別だけでなく、ユーザーの興味関心や購買行動、プロフィール情報などのデータを活用し、最適なユーザーにリーチできます。

また、オーディエンス広告は視覚的に訴求できるため、インパクトのあるクリエイティブを活用すれば、より広告効果を高められるのも特長の一つです。

Microsoft（マイクロソフト）のオーディエンス広告とは？3つの特徴やターゲティングについて解説

5.ショッピング広告

ショッピング広告は、ユーザーがBingで特定の商品を検索した際に、検索結果ページの上部に表示される広告形式です。広告には、商品名・画像・価格・販売元といった詳細情報が掲載され、視覚的にユーザーの購買意欲を引き上げる効果があります。

ショッピング広告の大きな特徴は、ユーザーが求めている商品情報を、検索結果と同時に提示できる点です。例えば、「ノートパソコン」と検索した場合、関連する商品の画像や価格が表示され、ユーザーはテキスト広告よりも直感的に商品を比較しやすくなります。

また、ショッピング広告は、マイクロソフト広告のデータフィードを活用して自動で生成されるため、広告作成時に個別の見出しや説明文を設定する必要がありません。

複数の商品を一括で広告出稿できるため、ECサイトや小売業にとって非常に有効な広告形式といえます。

6.動的検索広告

動的検索広告は、配信する広告のコンテンツとユーザーの検索語句をもとに、自動的にターゲットを絞り、広告を作成・配信する広告形式です。通常の検索広告とは異なり、広告作成時に見出しや説明文を個別に設定する必要がなく、マイクロソフト広告がウェブサイトのコンテンツを分析し、適切な広告文を自動生成します。

動的検索広告のメリットは、手間をかけずに幅広い検索語句に対応できる点です。特に、商品やサービスの種類が多く、すべてのキーワードを網羅するのが難しい場合に有効です。

ユーザが関連する検索を行った際に、自動的に適切な広告を表示できるため、機会損失を防ぎながら広告の運用負荷を軽減できます。

マイクロソフト広告のメリット

マイクロソフト広告を利用するメリットは以下の通りです。

ここでは、下記のメリットについて解説します。

• 購入意欲が高いユーザーにアプローチできる
• Bingを利用している層にアプローチできる
• 他の広告ネットワークよりもクリック単価が安価である
• ワークデイコンシューマー層に対して広告配信できる
• 高精度なターゲット設定が可能

購入意欲が高いユーザーにアプローチできる

マイクロソフト広告の大きなメリットの一つは、購入意欲の高いユーザー層に効率的にリーチできる点です。特に、広告の配信先として「16～24歳の若年層」と「45歳以上の購買力のある男性」が多い点が特徴として挙げられます。

若年層は最新のトレンドに敏感で、新しい商品やサービスへの関心が高いため、消費行動を促しやすい傾向があります。一方、45歳以上の層は高単価な商品やサービスの購買に積極的であり、高い成約率が期待できるのが特徴です。

また、45歳以上の男性は企業内で決裁権を持つケースも多いため、BtoB向けの商材やサービスの広告配信にも適しています。例えば、業務用ソフトウェアや法人向けサービスなどを訴求する場合、マイクロソフト広告を活用すると、適切なターゲットに広告を届けられます。

マイクロソフト広告のターゲット層の特性を活かした戦略を取れば、広告効果を最大限に高められるでしょう。

Bingを利用している層にアプローチできる

マイクロソフト広告は、近年シェアを伸ばしている検索エンジン「Bing」のユーザーに直接アプローチが可能です。Bingの利用率は特にパソコン環境で高く、国内においても検索エンジンのシェアは18％以上に達しており、今後の成長が期待されています。

特に、日本の企業においてはビジネスPCの多くがWindows OSを採用しており、Bingが検索エンジンとなっているMicrosoft Edgeがデフォルトのブラウザとして設定されています。

また、BingユーザーはGoogleユーザーとは異なる特性を持つため、Google広告ではリーチしにくかった層にもアプローチできるのも強みです。

Bing広告とは？Google広告との違いから出稿方法まで徹底解説

他の広告ネットワークよりもクリック単価が安価である

マイクロソフト広告は、Google広告やYahoo!広告と比較して競争が少ないため、クリック単価（CPC）が安価な傾向にあります。特に、日本市場においては比較的新しい広告媒体であるため、広告主の参入がまだ少なく、費用対効果の高い広告運用が可能です。

また、Bingユーザーは検索意図が明確で購買意欲が高い層が多いため、クリック単価が安いだけでなく、広告の費用対効果も高めやすいのが特徴です。

限られた広告予算を効率的に運用したい場合に、マイクロソフト広告は有力な選択肢となるでしょう。

ワークデイコンシューマー層に対して広告配信できる

近年、コロナ禍による働き方の変化により、在宅勤務をする人が増加した結果、仕事用のパソコンを使ってプライベートの作業をする「ワークデイコンシューマー」と呼ばれる顧客層が注目を集めています。

従来、オンラインショッピングはスマートフォンを中心に行われる傾向がありましたが、ワークデイコンシューマーの増加により、パソコン経由での購買活動も活発化しています。特に、Bingをはじめとするマイクロソフトのサービスは、ビジネスシーンで利用される機会が多いため、この層にリーチしやすいのが特徴です。

マイクロソフト広告を活用すると、仕事中や休憩時間にパソコンを利用している購買意欲の高いユーザーにアプローチできるため、特にBtoB商材や高単価商品の販売に適した広告戦略が展開できます。

マイクロソフト広告の運用の際には、ワークデイコンシューマーを意識した戦略を実施すると、より高い効果が期待できるでしょう。

高精度なターゲット設定が可能

マイクロソフト広告の大きな特長の一つは、詳細なターゲティング設定が可能な点です。

マイクロソフト広告で設定できるターゲティングは以下の通りです。

• 年齢
• 性別
• デバイス
• 地域
• 時間帯

上記に加え、さらに高度なオプションを活用すると、より精度の高い広告配信が可能になります。特に、マイクロソフト広告はLinkedInとのデータ連携が可能であり、業界や職種、役職といった詳細な属性を指定してターゲットを絞れます。

BtoB向けの商材やサービスを提供する企業にとって、的確なターゲットにリーチしやすくなるのが大きなメリットです。

配信非推奨サイトを除外してターゲティング精度を上げるなら「HYTRA DASHBOARD」

マイクロソフト広告を活用する際、広告が不適切なサイトやアプリに表示されると、ブランドイメージの毀損や広告効果の低下を招く可能性があります。

配信非推奨サイトを除外してターゲティングの精度を上げるなら、Momentum株式会社が提供するブランドセーフティおよび無効なトラフィック（IVT）対策に有益な「HYTRA DASHBOARD」の導入がおすすめです。

HYTRA DASHBOARDの特長は以下の通りです。

HYTRA DASHBOARDの上記の機能を活用すれば、マイクロソフト広告の配信先から配信非推奨サイトを除外し、ターゲティング精度を向上させられます。

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マイクロソフト広告のアカウント新規作成の流れ

マイクロソフト広告を利用するためのアカウントを新規作成する流れは以下の通りです。

1. マイクロソフト広告アカウントの登録
2. UETタグの設定手順
3. 目標コンバージョンの設定

1. マイクロソフト広告アカウントの登録

マイクロソフト広告を利用するには、まずアカウントの登録が必要です。

アカウントの登録手順は以下の通りです。

1. Microsoft広告のウェブサイトにアクセス
2. Microsoft広告のアカウント作成ページに移動
3. 「キャンペーンを作成せずアカウントを作成する」または「新しいキャンペーンを作成する」のいずれかを選択

ここまで進めると、ビジネス情報の項目を入力する必要がありますので、以下の情報を入力します。

• 会社名
• 電話番号
• 会社所在地
• 優先タイムゾーン
• 通貨
• 主な用途

会社名 電話番号 会社所在地 優先タイムゾーン 通貨 主な用途 すべての情報を入力したら、確認画面で内容をチェックし、アカウントを作成すれば完了です。

UETタグの設定手順

Microsoft広告アカウントを作成した後は、UET（Universal Event Tracking）タグを設定する必要があります。

UETタグを設置すると、広告の効果を最大限に引き出すための以下の機能を利用できるようになります。

• コンバージョン目標の設定
• トラッキング
• オーディエンスターゲティング
• 自動入札機能の入札戦略

UETタグの発行手順は以下の通りです。

1. Microsoft Advertisingの管理画面にログイン
2. 画面右上にある「ツール」をクリック
3. 「UETタグ」を選択
4. 「UETタグを作成」をクリックし、適切なUETタグ名を入力
5. 「保存」をクリックし、タグの発行完了

UETタグを発行したら、次にタグを設定します。

Googleタグマネージャーを使用せず、直接サイトにタグを埋め込む場合の手順は以下の通りです。

1. 「自分でタグをインストール」を選択
2. 発行されたUETタグのコードをコピー
3. 自社サイトの全ページの<head>タグ内にコピーしたコードを貼り付ける
4. 設定が完了したら、正しく動作しているかを確認

UETタグを適切に設置すれば、広告のパフォーマンスを詳細に追跡し、効果的なターゲティングや最適化を行えます。

目標コンバージョンの設定

マイクロソフト広告アカウントの設定における最後の工程として、コンバージョン目標の設定を行います。

コンバージョン目標を設定すると、以下のようなユーザーアクションを追跡できます。

• 購入
• 問い合わせ
• 電話発信
• アプリインストール　など

コンバージョン設定の手順は以下の通りです。

1. Microsoft Advertisingの管理画面にログイン
2. 画面右上の「ツール」をクリック
3. 「コンバージョン目標」を選択
4. 「+作成」をクリック
5. 測定したいコンバージョンのカテゴリを選択
6. 目標の詳細設定を行う
7. UETタグを紐づける
8. 設定完了

エラーアラートが表示されず、設定完了ページに切り替わったら、コンバージョン目標の設定は完了です。

マイクロソフト広告の入稿までの配信設定を解説

​マイクロソフト広告を活用して効果的な広告配信を行うためには、以下の手順で設定を進める必要があります。​

 上記の手順を踏んで設定を完了すれば、効果的な広告配信が可能となります。​

マイクロソフト広告のインポート機能

マイクロソフト広告のインポート機能は、既に運用中のGoogle広告やFacebook広告のキャンペーン設定（広告グループ、検索キーワードなど）をマイクロソフト広告へスムーズに移行できる便利な機能です。​

対応している内容は以下の通りです。

なお、Google広告のファインドキャンペーンと動画キャンペーンは、マイクロソフト広告に対応していないため、インポートできない点には留意しておきましょう。

インポートの設定手順と注意点については次項にて解説します。

• インポートの設定手順
• インポート機能の注意点

インポートの設定手順

インポートの設定手順は以下の通りです。

1. マイクロソフト広告にログイン
2. 管理画面の右上にある「インポート」メニューをクリック
3. 「Google広告からインポート」を選択
4. 「Googleでサインイン」をクリックし、Googleアカウントでログイン
5. インポートするGoogle広告アカウントを選択
6. スケジュールを設定し「インポート開始」をクリック

また、インポートスケジュールは以下のスパンから選択できます。

• 自動
• 今
• 1回
• 毎日
• 毎週
• 毎月

適切なインポートとスケジュールの設定を行えば、効果的なマイクロソフト広告が配信できます。

インポート機能の注意点

マイクロソフト広告のインポート機能を利用すると、Google広告で設定した配信ステータスがそのまま引き継がれるため、Google広告で「配信中」のキャンペーンをインポートすると、マイクロソフト広告側でも即座に配信が開始される可能性があります。

予定していない広告配信を防ぐためには、以下の手順で設定しておくようにしましょう。

1. 「詳細なインポート」オプションを選択
2. 「その他のオプション」を開く
3. 「新しくインポートされたキャンペーンを一時停止する」にチェックを入れる

上記の設定を行うと、インポート後すぐに広告が配信されるのを防ぎ、配信内容を確認してから手動で有効化できます。

マイクロソフト広告のまとめ

マイクロソフト広告は、Bingを利用する特定のユーザー層（ビジネスパーソン・高所得者層）に効率的にアプローチでき、クリック単価が低い傾向にあるため、費用対効果の高い広告運用が可能です。

また、インポート機能を活用すれば、広告運用の効率化が図れる点が強みです。ただ、広告配信の際にはアドフラウド（広告詐欺）やブランド毀損などのリスクにも注意しなければなりません。

広告配信のリスクに対応するためにおすすめなのがMomentum社が提供している「HYTRA DASHBOARD」です。HYTRA DASHBOARDは、ブランドセーフティおよび無効なトラフィック（IVT）対策を支援するツールで、配信非推奨リストの提供により迅速に対策が開始できます。

今後、Bingのシェア拡大とともに、マイクロソフト広告の重要性もさらに高まる可能性があるため、HYTRA DASHBOARDのようなリスク対策ツールを活用して適切な広告運用戦略を検討するのが大切です。

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