Microsoft広告は、2022年5月にサービス提供が開始された比較的新しい広告媒体です。
インターネット上で目にするリスティング広告として、多くの人がGoogle広告やYahoo!広告を思い浮かべます。
今後はMicrosoft広告もさらにメジャーになることが予想されます。
この記事では、Microsoft広告の特徴や、メリットはもちろん、運用時の注意点についても解説します。ぜひ参考にしてください。
方法とは?
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Microsoft広告とは
Microsoft広告は、その名の通りMicrosoft社が提供する広告媒体です。日本でサービス提供が開始されたのは2022年5月であり、まだ2年ほどしか経過していません。
最大の特徴は、Microsoft社の検索エンジンとして知られるBingに広告配信ができる点にあります。
また、MSNやOutlook、Microsoft Edgeなどを閲覧する際、ユーザーに向けてディスプレイ広告を配信可能です。
Googleに比べてシェアは高くありませんが、常に一定数のユーザーは存在しているため、Google広告で拾いきれなかったユーザー層にアプローチをかけられるのが魅力です。
ちなみに、日本においては現状多くの広告主がリスティング広告媒体としてGoogleやYahoo!を選んでいます。
しかし、利用する広告主が増えすぎており、うまく自社の広告が表示させられずに苦戦しているケースが増えているのが現状です。
この課題を解決するためにも、Microsoft広告をうまく活用する方法は有効だといえます。
≫≫ Bing広告とは?Google広告との違いから出稿方法まで徹底解説
Microsoft広告の種類
Microsoft広告で配信可能なものは大きく以下の2つに分けられます。この章では、それぞれの広告の特徴とさらに細かな種別について解説します。
- 検索広告
ユーザーが検索したキーワードに関連した内容の広告を、検索結果の画面に表示するものです。ユーザーに関心の高い広告を配信できます。 - オーディエンス広告
さまざまな条件をもとにユーザーを分類し、その属性に合わせた商品やサービスを打ち出す広告です。
検索広告
検索広告とは、検索エンジンでユーザーが検索を行った際に、検索結果ページ上に表示されるものです。種類は複数あります。
レスポンシブ検索広告
広告配信をする上で、最も認知されており広く使用されている広告フォーマットです。
最大で15個の見出しと4つの説明文を指定し、自動的に最適な組み合わせで広告配信を行います。広告のパフォーマンスは自動で分析され、細かな数値を確認することも可能です。
動的検索広告
ユーザーに検索されたキーワードと、その検索結果に合わせて関連性の高い広告を自動配信します。キーワードリストの管理や複雑なカスタマイズが不要なので、まず試してみたい場合などにもおすすめです。
ショッピング広告
商品の写真やレビュー、価格などの情報を広告に表示させることができます。ECサイトを運営する広告主に適しています。テキスト広告の隣に商品画像や動画の表示が可能なオプションは、Microsoft広告における特徴でもあります。
マルチメディア広告
視覚に訴える大きな画像を使用してブランドや商品を紹介することで潜在顧客の関心を引き、Web サイトのトラフィックと売上を増加させます。テキスト広告よりも視覚的に目に入りやすくユーザーの興味を引きつけやすいのが魅力です。
Bingスマート検索におけるMicrosoft広告(日本未対応)
カナダ・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツなどで使用できる広告フォーマットです。
Bingスマート検索結果画面上に表示できる検索広告のフォーマットで、ランディングページのプレビュー表示が可能です。今の時点では日本が未対応となっているため使用することはできません。
オーディエンス広告
検索広告では、ユーザーの検索に基づき広告を配信しますが、オーディエンス広告と併用することでさらに高い効果が期待できます。
オーディエンス広告とは、ユーザーをさまざまな条件のもと分類し、その属性に適した商品やサービスを宣伝するタイプの広告です。
例えば、以下の条件によりユーザーがセグメント化されます。
セグメント条件 |
・興味関心のある対象ジャンル ・行動パターン ・性別 ・年齢層 |
それぞれの属性別にユーザーを分類する作業を行うことで、より個々に合わせた効果的な広告配信ができる点が魅力です。
ちなみに、Microsoft におけるオーディエンス広告は、Microsoft Audience Network(マイクロソフト オーディエンス ネットワーク)と呼ばれる「MSN」「Outlook.com」「Microsoft Edge」などの主要サイトに配信される広告です。上記のサイト以外にもパートナーサイトに配信されるケースがあります。
オーディエンス広告では、広告主側があらかじめ入稿した広告用の画像が、ユーザーの使用するデバイスに合わせてレスポンシブ表示されます。
このときに、思いがけず見づらい形に画像がトリミングされるのを防ぐためにも、事前にさまざまな縦横比に対応できる画像を準備しておくのが無難です。
Microsoft広告4つのメリット
Microsoft広告には、Google広告やYahoo!広告とは異なる特徴があるため、Microsoft広告ならではの固有のメリットが存在します。これらをうまく活用することで、特性を活かした効果的な広告配信が実現します。
代表的なメリットは以下の4つです。それぞれ詳しく解説します。
- Bing広告に配信可能になる
- BtoB市場に強い
- 決裁権のあるユーザーに訴求できる
- 簡単なキャンペーン設定と運用
1. Bingに広告を配信可能になる
Microsoft広告の最大の特徴は、Bingに広告配信ができる点です。
これまで、Bingに広告を表示させるための方法としては、Yahoo!広告を利用するしかなく、直接Bingのみに広告を配信する方法はありませんでした。
しかし、Yahoo!広告経由でBingへ広告配信する方法は、将来的になくなる可能性もあると言われています。さらに、Bingのショッピング広告枠へ広告を表示させるには、Microsoft広告からの広告配信が必須であり、他に方法はありません。
日本におけるBingは知名度もそれほど高くないものの、デバイスをPCのみに絞り統計を取ると、Googleに次いで2位のシェアがあることも明らかになっています。つまり、PCユーザーにとっては、BingがYahoo!よりも選ばれているため、Microsoft広告でBingに広告配信ができるメリットは非常に大きいといえます。
2. BtoB市場に強い
Microsoft広告は、BtoB市場に強いのもメリットです。
日本国内の企業においては、Windows搭載のPCを使用する率が非常に高く、Windowsのデフォルトメーラー・スケジューラーであるOutlookなどはそのまま使用されるケースがあります。
ビジネスパーソンにおいては、Bingユーザーが多いこともわかっており、BtoB市場で勝つためには、Bingへの広告配信が有効であるといえます。
3. 決裁権のあるユーザーに訴求できる
Microsoft広告はなら、決裁権のあるユーザーに訴求しやすいのもメリットです。
なぜなら、Microsoft広告のオーディエンスとなるユーザーの年齢層は高く、40代半ばあたりが最も多いからです。
40代半ばといえば、会社の中でもある程度の地位や決裁権がある場合が非常に多く、購入までのアクションを独断で行うことも十分に考えられます。
そのため、社内で使用するツールやサービスなどの広告配信には、Microsoft広告をうまく活用するのが懸命です。
4. 簡単なキャンペーン設定と運用
広告配信で重要視されるのは、設定や運用方法が複雑でなく、導入しやすく継続的に利用しやすいか否かです。
とくに、最初のアカウント設定や初回のキャンペーン設定などにおいては、設定ミスが発生しやすいのが難点です。
Microsoft広告は、Google広告やfacebook広告の設定をそのまま導入できます。無駄な手間がかからず、設定ミスも防げるのがメリットです。
すでにGoogleなど他媒体で広告運用を行っている場合は、設定もすぐに完了させることができるため、安心して運用を開始することが可能です。
Microsoft広告配信時の注意点
Microsoft広告配信を開始する場合には、以下の注意点について理解しておく必要があります。それぞれ解説します。
- ターゲットを正確に設定が必須
- デバイスごとに適切なターゲティングが必要
- 設定できないターゲティングがある
- 審査基準が不明瞭
ターゲットを正確に設定が必須
ターゲットの絞り込みは広告配信に欠かせない重要なプロセスです。Microsoft広告においても、ターゲットの正確な設定は必須となります。
Microsoft広告の特徴として、会社や業種、業界など細かな条件設定のもとターゲットを絞り込むことが可能です。ターゲット設定は慎重に行い、事前に入念なリサーチを行うのが必須です。
また、細かな絞り込みが可能なMicrosoft広告では、ターゲットを過度に絞り込み、広告がなかなか表示されないケースもあります。はじめはある程度範囲を広げ、そこから徐々に絞り込んでいく方法がおすすめです。
デバイスごとに適切なターゲティングが必要
Microsoft広告を配信する際には、デバイスごとに適切なターゲティングを行う必要もあります。
スマホユーザーやタブレットユーザー、PCユーザーなど、デバイスが異なれば傾向や行動パターンも異なります。
取り扱う商品やサービスの特徴に合わせて、広告を表示させるデバイスを決定しなければ、期待される成果が上がらないリスクも大いに考えられるため注意が必要です。
設定できないターゲティングがある
Microsoft広告では細かなターゲティングが可能ですが、GoogleやYahoo!広告で設定できるターゲティングのなかにはMicrosoftで設定不可のものがあります。
設定不可な項目 |
・プレースメント(広告配信先)の指定 ・アフィニティカテゴリ(特定の趣向を持った人物を特定できるカテゴリ) ・ライフイベント(結婚・進学・就職など) ・サーチキーワード(検索ワード) |
上記で絞り込む場合は、Microsoft広告ではなく、Google広告やYahoo!広告を使用する必要があります。
審査基準が不明瞭
Microsoft広告を配信するためには、はじめに審査を受ける必要がありますが、審査基準が明確でない点にも注意が必要です。
Microsoft広告の審査基準には、あまり細かな条件が記載されておらず、どの条件で審査通過できるのかが曖昧です。
なかには、同じ広告で審査にかけても、1度目は審査落ち、2度目は通過、などの例も耳にします。
はっきりと原因がわからないまま審査落ちしてしまい、どんどん配信開始時期が後倒しになる可能性もあります。
Microsoft広告のまとめ
GoogleやYahoo!広告の他に、高い効果が見込める可能性を秘めているMicrosoft広告について解説しました。
Microsoft広告では、さまざまな種類の広告配信が可能であり、これまでGoogleやYahoo!の広告配信で期待する効果がなかなか得られなかった広告主にもおすすめできます。
とくに、ビジネスパーソンへのリーチや、BtoB商材などの広告に効果的なので、ぜひ積極的に取り入れてください。
また、広告配信の際には、「アドフラウド」「ビューアビリティ」「ブランドセーフティ」の3大リスクにも注意が必要です。
広告配信リスクへの対策は、アドベリフィケーションツールを利用すると良いです。
広告配信のリスクを防ぎ、効果的な広告配信のためにも、電通や博報堂などの大手広告代理店から中小企業まで、多くの企業に利用されている「Momentum」の利用をおすすめします。
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