アドフラウドとは?広告詐欺によるデメリットから最新の対策方法を解説

Momentumブログ編集部
2023-12-14
目次

アドフラウドとは、悪質な方法で広告費を水増し請求する手口です。インターネット広告の規模が増加するにつれて、アドフラウドによる広告詐欺被害も増加傾向にあります。

アドフラウドの詐欺被害を放置していると、広告配信費がムダに消耗させられたり、ブランドイメージが傷つけられたりと、広告主に多大な悪影響を与えます。

そのため、自社が広告詐欺の被害に合っていないか、出稿先の確認を含めて仕組みを正しく理解しておくのがベストです。

この記事では、アドフラウドとはなにか、事例や対策についてわかりやすく解説します。アドフラウド被害を放置するデメリットや、対策ツールについても解説しますので、あわせてご参照ください。

アドフラウドとは?

アドフラウドとは?

アドフラウド(ad fraud)とは、広告主から広告予算を騙し取る詐欺手口を指します。具体的には、botなどの不正ツールを利用して広告をクリックしたり、インプレッション数を水増ししたりして広告費を請求する手法です。

プログラムが機械的にクリック等を行うため、「成果につながらない広告費」を支払わなければならず、さらには広告運用の効果検証も適切に行えないなどさまざまな悪影響があります。
ここでは、アドフラウドの仕組みや種類、実例について解説します。

  • アドフラウドの仕組み
  • アドフラウドの種類と実例

≫≫ 不正クリックはなぜ起こる?その原因とアドフラウド対策ができるツールを紹介

≫≫ アドフラウドとは?広告詐欺が発生する仕組みと対策事例を紹介

アドフラウドの仕組み

アドフラウドの仕組みは主に以下の手口が一般的です。

  1. 詐欺用の囮サイトを作る
  2. 囮サイトで広告を出稿させる
  3. 悪質なプログラムで広告の成果があったように誤認させる
  4. クリック/インプレッションの広告費をせしめる

アドフラウドの仕組みのなかでも、中核を成すのが悪質なプログラムによるクリック稼ぎ・インプレッション数稼ぎです。
一口に「アドフラウド」とはいえ、実際には単純にbotで広告をクリックする手口から、不誠実な手段でユーザーを集客して広告を表示する手口まで幅広く存在します。

しかし、いずれの仕組みも、本来の見込み顧客となるユーザーに広告が正しく配信されないため、ビジネス成果に繋がりづらい問題があります。

≫≫ アドフラウドが発生する仕組みとは?種類から対策方法を解説

アドフラウドの種類と実例

アドフラウドの仕組みはほとんどが悪質な不正プログラムによるものですが、その種類は多岐にわたります。具体的には、アドフラウドの種類として以下のような手口が実例として見られています。

クリック洪水(クリックフローディング)
あたかも自社の広告を踏んで成約があったかのように偽装するアドフラウド手口です。本来ならオーガックで発生した成果も、自社メディア等の広告を経由したように見せかけて広告費を騙し取ります。ほかのリファラと比較するとクリック数が多いなどの特徴があります。

ユーザーデバイスのハッキング
ユーザーの端末を不正に操作して、配信先のクリック数やインストール数を水増しするアドフラウド手口です。ユーザーに正しく把握されないため広告の実質的な費用対効果が薄いほか、ぱっと見では自然発生かどうか見分けづらくなります。ほかのリファラと比較すると、CVRが高いなどの特徴があります。

隠し広告
人の目には視認できないエリア・隠し表示によって、インプレッション数だけを稼ぐアドフラウド手口です。表示回数のみが水増しされるものの、実際にはユーザーの目に触れていないため、広告の費用対効果が一切発揮されません。

不正目的の過度な広告領域
広告の表示だけを目的としたサイトへ、悪質な手口で送客するアドフラウド手口です。ユーザー目線では広告だけが表示されるため内容を精査せずにブラウザバックする事例が多くなっています。また、表示された自社広告へ不快感を抱き、ブランドイメージが低下するおそれもあります。

自動リロード
ツールなどを用いてサイトをリロードし、インプレッション数などを荒稼ぎするアドフラウド手口です。サイトページ自体を更新して広告のリロードを繰り返す手法から、ユーザーのスクロールに合わせて広告を更新する手法など、さまざまな手法で自動リロードを繰り返しインプレッション数を荒稼ぎします。

ほかにも、いくつかのアドフラウドの手口が存在します。なかには、企業の広告予算を削る目的で活動する業者も登場しており、競合他社へ悪質な攻撃を行う事例も。

アドフラウドの種類はさまざまですが、その多くで「見込み顧客にリーチできない」「成約につながらない」「広告予算が浪費させられる」などの問題が実例として共通しています。

アドフラウド被害のデメリット

アドフラウド被害のデメリット

アドフラウド(広告詐欺)は広告主にとって一切のメリットがないため、早急の対策が必要です。アドフラウド被害のデメリットをわかりやすく述べると、以下の3つがあります。

  • 広告詐欺による費用増加のリスク
  • 正しい広告の効果検証ができないリスク
  • ブランド毀損につながるリスク

ここでは、アドフラウド被害のデメリットについてそれぞれ解説します。

広告詐欺による費用増加のリスク

アドフラウドの被害によるデメリットに、広告詐欺で予算等のコストが増加するリスクがあげられます。アドフラウドによって自社の広告費を不正に騙し取られている事例は多いほか、アドフラウド被害に遭っていることすら気づいていない実例も存在します。

国内では1,300億円を超すアドフラウド被害が発生しているともされており、知らないうちに広告予算が騙し取られている可能性も否定できません。
参照元:日本経済新聞「広告、閲覧水増し詐欺拡大 国内被害は昨年1300億円」

広告の予算と効果が見合わなくなってしまうため、広告詐欺によって本来よりも必要以上の予算が必要になる点がアドフラウド被害のデメリットです。

正しい広告の効果検証ができないリスク

アドフラウド被害によるデメリットに、正しい広告の効果検証を行えないリスクがあげられます。アドフラウドの手口によって不正にユーザーが集められていたり、プログラムで端末を乗っ取られていたりと、広告の運用成果を正しく測定できないのも事実です。

また、見込み顧客であるユーザーへのアプローチにノイズが混じるため、A/Bテストなどに悪影響をもたらす可能性もあります。

データの分析をもとに、より効果的な広告制作を目指しているマーケティング担当にとって、アドフラウド被害は効果検証を複雑化させる悩みのタネといえます。

ブランド毀損につながるリスク

アドフラウド被害によるデメリットに、ブランド毀損のリスクがあげられます。アドフラウドの手口によって、反社会的なサイトや不適切なサイトへ気づかぬうちに広告が出稿されている事例もあります。

広告を目にしたユーザーから悪印象を持たれ、ブランド毀損に繋がるケースも少なくありません。たとえば、近年では著作権侵害サイトに広告を出稿していた企業へ多くのクレームが寄せられました。

ネットニュースにもなった一方で、肝心の企業は広告が出稿されているとは知らず、クレームによって初めて広告出稿の事実を知ったと述べています。このように、アドフラウド被害を放置していると知らないうちにブランド毀損が起きている可能性も否定できないため、事前の対策が重要視されています。

≫≫ ブランドセーフティとは?意味とブランド毀損を防ぐための対策を解説!

アドフラウドへの最新対策方法

アドフラウドへの最新対策方法

広告予算の費用対効果を最大化し、効果測定を適切に行いたい場合は、アドフラウドへの最新対策を取り入れるのがベストです。

不正なサイトへ広告費を支払ってしまわないためにも、最新の対策方法を把握しておきましょう。具体的には、以下の3つの手段があげられます。

  • PMP(プライベート・マーケット・プレイス)での出稿
  • アドフラウド対応DSP事業者を利用した広告出稿
  • セーフリストとブロックリストの保有

ここでは、アドフラウドへの最新対策方法を解説します。

PMP(プライベート・マーケット・プレイス)での出稿

PMP(プライベート・マーケット・プレイス)とは、出稿先の「媒体」と「広告主」を限定した広告取引の仕組みを指します。媒体を事前に審査した状態で取引を行うため、安全な広告掲載先に絞って広告を配信できます。

PMPでの出稿なら、品質が保証された媒体へ広告を配信できるため、アドフラウド被害に遭うリスクを最小限に抑えられるのもメリットです。

一方で、PMPでの広告出稿は通常よりも費用が高くなるほか、自社の環境を整備したうえで審査に通過する必要があります。

メリット デメリット
・品質の担保された媒体に限って広告を出稿できる ・PMPは通常より費用が高くなる傾向がある
・参加するには審査のクリアが必要
・広告を出稿するための環境整備も求められる

アドフラウド対応DSP事業者を利用した広告出稿

DSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)とは、広告主が配信先の広告枠を自動的に買い付けできるプラットフォームを指します。買い付け、配信、ターゲティングなどを一括で実施できるため、運用効果を最適化しやすいメリットがあります。

また、広告運用をスピーディに行いやすいほか、複数のアドエクスチェンジへ出稿できるのもメリットです。

一方で、広告の出稿先を細かく選定できず、ターゲット外のWebサイトに広告が表示されてしまう可能性も。アドフラウド対応のDSP事業者なら細かくターゲティングできるプラットフォームもあり、不適切なサイトに広告配信するリスクを抑えられます。

メリット デメリット
・広告を最適化しやすく運用も効率化できる ・類似ターゲットに自動配信して運用効果を高められる場合も
・DSP事業者によっては初期費用や最低出稿金額が決められている
・DSP事業者によってサービス内容が異なる

セーフリストとブロックリストの保有

セーフリストとブロックリストとは、掲載先に適しているかどうかを判断してまとめたリストです。セーフリストは「許可リスト/ホワイトリスト」。ブロックリストは「除外リスト/ブラックリスト」とも呼ばれます。

高品質なセーフリストとブロックリストは、アドフラウド被害に遭うリスクを大幅に低減するのに役立ちます。不適切なサイトへ広告出稿するリスクを減らせるため、ブランド毀損などのトラブルも未然に防止しやすいのがメリットです。

一方で、セーフリストとブロックリストを高品質に保つのは難しく、数が増えるほど手間がかかります。常に最新情報へ更新しなければリストとしての価値が低くなってしまうため、必要に応じてセーフリストとブロックリストを提供してくれる会社を利用するのもおすすめです。

たとえば、Momentumでは機械判定とプロによる目視確認によって、高品質なブロックリストをご用意しております。常に最新のデータをもとに広告の配信先を限定できるため、アドフラウド被害のリスクを最小限に抑えることが可能です。

「広告予算を適切に運用したい」「不適切なサイトに広告を配信するのは避けたい」「効果測定を正しく行いたい」などをお考えの場合は、一度高品質なセーフリストやブロックリストを利用してみるのをおすすめします。

メリット デメリット
・アドフラウドの被害に遭うリスクを大幅に低減できる
・ブランド毀損などのトラブルも防止できる
・高品質なリストを維持し続ける労力がかかる
・更新に遅れがあるとリスト全体の信用度が落ちる

アドフラウドまとめ

アドフラウドまとめ

アドフラウド(ad fraud)とは、広告費用を騙し取る悪質な手口を指します。広告詐欺とも呼ばれ、「広告予算が浪費される」「正しい効果測定が行えない」「ブランドの毀損に繋がる」などさまざまなデメリットがあるのも事実です。

そのため、近年では広告詐欺対策として、アドフラウド対策を取り入れたDSP事業者の利用やPMPでの出稿も増加傾向にあります。

なかでも注目を集めているのが「セーフリスト/ブロックリスト」です。高品質なリストはアドフラウド被害に遭うリスクを大きく減らせるため、安定した効果測定や、安心して広告運用を行いたい広告主からも人気を集めています。

一方で、「セーフリスト/ブロックリスト」は管理漏れがあるとリスト全体の信用度がなくなってしまう点がネックです。そのようなときは、日夜リストを更新し続けているMomentumの「HYTRA(ハイトラ)」をご検討ください。

機械による測定とプロの目視確認で高品質のリストを保ち続けており、常に最新のデータを使ってアドフラウド被害に遭うリスクを低減できます。自社システム等との連携力にも優れているため、管理にかかる人的コストを抑えつつ、広告運用の最適化に集中していただけます。

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