【2024年最新】アドフラウドの15種類の手法と仕組みを分類別に解説!

Momentumブログ編集部
2024-01-16
目次

インターネット広告市場の発展とともに、アドフラウド(詐欺広告)被害も増加傾向にあります。アドフラウド被害は年間1,300億円を超すといわれています。そのため、広告主が気づかぬうちに被害に遭っている事例も少なくありません。

適切な対策方法を知るためにも、アドフラウドとはなにか、15種類の手法と仕組みを事前に把握しておくことが大切です。
この記事では、アドフラウドの種類について、代表的な15個の手法とその仕組みを分類別に解説します。アドフラウド対策に役立つツールについても紹介しますので、あわせてご参照ください。

アドフラウドとは?

アドフラウドとは?

アドフラウドとは、Web広告における広告詐欺や不正広告を指します。具体的には、「botでクリック数を稼いで広告費を不正にせしめる」など、実際には発生していない広告効果でお金を騙し取る手法が代表例です。

アドフラウド行為には主に2種類の意図があり、「広告予算を騙し取る」「競合の広告予算を浪費させる」などがあげられます。
ここでは、アドフラウドの仕組みや被害を放置するデメリットについて解説します。

≫≫ アドフラウドとは?広告詐欺が発生する仕組みと対策事例を紹介

  1. アドフラウドの仕組み
  2. アドフラウド被害におけるデメリット

アドフラウドの仕組み

アドフラウドが発生する仕組みはさまざまで、「広告をbotが不正にクリックして水増し請求する」「不正にユーザーを集客した詐欺サイトを偽装して広告を出稿させる」などがあげられます。

アドフラウドが行われる流れは以下のようなケースが一般的です。

  1. 詐欺に使うサイト(ドメイン)を用意
  2. 詐欺サイトに広告を出稿させる
  3. botでクリック数を稼いだり、不正に集客してimp数を稼いだりする
  4. 不正行為に気づけないまま、効果のない広告費を支払う

基本的に、アドフラウドの仕組みは種類によってさまざまですが、広告費が不正に騙し取られてしまう被害は共通しています。

アドフラウドの具体的な仕組みは業者によって異なるものの、実際の仕組みをより詳しく知って対策方法を考えたい方はこちらの記事もご参照ください。

≫≫ アドフラウドが発生する仕組みとは?種類から対策方法を解説

≫≫ 不正クリックはなぜ起こる?その原因とアドフラウド対策ができるツールを紹介

アドフラウド被害におけるデメリット

アドフラウドの種類によって具体的な被害は異なる傾向にあるものの、アドフラウド被害が発生すると以下のようなデメリットが発生します。

  • 水増し請求で広告運用費が増加するリスク
  • botなどのノイズによって広告の適切な効果検証ができないリスク
  • 不正な手法で集客されたサイトに広告掲載することで、ユーザーから反感をもたれるリスク

特に、不正な手法で集客されたサイトに広告を出稿していると、ブランド毀損に繋がってしまうトラブルは避けられません。近年では漫画村などのサイトに広告が不正に出稿されていた事例もあり、広告が表示されてしまった企業が、世間から大きな反感を買ってしまったケースもあります。

アドフラウドには、サイトやドメインを偽って広告を出稿させる手法もあり、気づかぬうちにブランド毀損が発生してしまうのは大きなリスクです。

≫≫ アドフラウドとは?広告詐欺が発生する仕組みと対策事例を紹介

アドフラウドの手法15選と分類

アドフラウドの手法15選と分類

アドフラウドの種類は、大きく分けて2つの分類が存在します。

実際に発生した成果を奪い取る 実際に発生した成果を奪い取る
まるで自社広告でコンバージョンしたかのように見せかけて広告費を騙し取る botなどを活用して成果にはまったく繋がらないコンバージョンを発生・水増し請求する

いずれも反社会的な組織の収入源となっている可能性があったり、競合他社への嫌がらせだったりと、適切な広告運用を行うためにも迅速な対策が欠かせません。

ここでは、アドフラウドの手法15選と分類について、それぞれの種類を解説します。

  1. なりすましによるアドフラウド4種類
  2. アトリビューション奪い取りのアドフラウド4種類
  3. アプリWebサイト共通で発生しやすいアドフラウド7種類

なりすましによるアドフラウド4種類

なりすましによるアドフラウド被害では、なりすましで成果を発生したように見せかける手法が存在します。実際には価値がないほか、広告の数値に歪みが生じやすく、効果測定を適切に行いにくい課題があります。
なりすましによるアドフラウドでは、以下の4種類があげられます。

デバイス乗っ取り
利用者のデバイスを不正プログラムで乗っ取り、あたかもユーザーが広告を閲覧したかのように見せる仕組み。さまざまなユーザーから広告表示やクリックが行われているように見えるものの、実際には何の成果にも繋がらない

ファーム
さまざまなスマホデバイスを活用して、広告のクリックやインストールを行う仕組み。botから人海戦術まであり、新規デバイスの流入率が異常に高くなったり、クリックからインストールまでが短期間に行われたりするなど、異変に気づきやすい

バックグラウンド
不正なアプリをインストールさせ、実際には広告が表示されていないにもかかわらず、広告を読み込ませているように見せる仕組み。ツールのなかには、クリックしたように見せかける仕組みもある

SDKスプーフィング
別のアプリに不正コードを忍び込ませ、自分のアプリから成果が発生しているように見せる仕組み。本来成果が発生しているアプリを評価できなくなるため、広告の効果測定が把握しづらくなる。近年急増している被害で、SDKを最新版にアップデートするなどの対策が急務

アトリビューション奪い取りのアドフラウド4種類

アトリビューション奪い取りのアドフラウドでは、オーガニックユーザーを自社メディア・広告で発生したかのように見せかける手法が存在します。正当な成果を出しているメディアや広告主を把握しづらく、適切な広告運用をするうえで大きな課題となってしまいます。
アトリビューションを奪い取るアドフラウドでは、以下の4種類が挙げられます。

クッキースタッフィング
ブラウザのCookieを悪用し、正当なメディアで閲覧された広告を自分の成果であるように見せる仕組み。正当なメディアへ支払われるべき広告費が騙し取られる形で、広告主よりはメディア側が被害者となる不正行為

クリックインジェクション
ユーザーがアプリを初回起動するとき、不正な別アプリを割り込ませて成果を不正アプリに流す仕組み。ラストクリックを盗み取りコンバージョンを乗っ取る形で、Androidアプリなどに多く見られる

クリックスタッフィング
意図しないクリックや広告の閲覧を誘発し、その後に発生するコンバージョン成果を奪い取る仕組み。ラストクリックやインストールに至るまでの時間を計測すると異常点に気づきやすいものの、成果の発生地点を正しく把握できない

アドインジェクション
表示されている広告タグを置き換え、他社のメディアが得られるはずの成果を奪い取る仕組み。クッキースタッフィングと同じく、正当なメディアへ支払われるべき広告費を騙し取るため、広告主よりはメディア側が被害者となる不正行為

アプリWebサイト共通で発生しやすいアドフラウド7種類

各アドフラウドには、種類に応じてアプリやWebなどで頻出する傾向が異なります。一方で、そのどちらにも共通して発生しやすいアドフラウドが登場しているのも事実です。ここでは、アプリWebサイト共通で発生しやすいアドフラウドについてご紹介します。

過度な広告領域
大量に広告を表示しているサイトなどへ、悪印象をもたれる送客方法で誘導する仕組み。スパムのようなサイトに誘導されるためユーザーからの印象も悪くなり、表示される広告への不快感からブランド毀損に繋がるアドフラウド

広告スタッキング
複数の広告を1つの枠内に配置して、一番上の広告のみを表示する仕組み。imp数だけでなくクリック時にほかの広告もクリックした判定にするなど、ユーザー目線では気づきにくいアドフラウド

隠し広告
人の目では視認できないようなサイズの広告や、通常は表示されないエリア、透明状態などで広告を隠す仕組み。システム上では広告が表示されているため広告費を請求されるが、実際にはユーザーに訴求できていないアドフラウド

自動リロード
短期間にいくつも自動的にリロードして広告を表示する仕組み。動画などを拡大表示するとき、視認されていないエリアで何度も広告をリロードさせ続け、広告費を不正に請求するアドフラウドも登場している

ドメインスプーフィング
PVはあっても不適切な反社会的サイトが、ドメイン偽装によって不正に広告オークションに参加する仕組み。入札したサイトと表示されるサイトが異なるため、ツールなどを使わないと発見しづらく、ブランド毀損に繋がるアドフラウド

ブラウザの自動閲覧
プログラミングでブラウザを乗っ取り、広告を表示させたりクリックさせたりする仕組み。ユーザーが気づかないうちにわざと単価の高い広告を呼び出す駒として使われるなど、ユーザー目線では気づきにくいアドフラウド

第三者からのトラフィック
記事広告などで本来以上の訪問者を獲得するため、広告配信などで第三者のトラフィックを集めた際、不正botなどのアドフラウドが含まれてしまう仕組み。記事広告の提供側からすると、PV数を確保するだけのインプレッションが多く含まれ、効果測定を把握しにくいアドフラウド

アドフラウド対策ができるツール

アドフラウド対策ができるツール

アドフラウドには多種多様な種類がある一方で、対策手法も多数登場しています。たとえば、アドフラウドの対策方法として推奨/非推奨リストの作成や、アドフラウド対策を行っているDSP事業者を利用するなど、さまざまな仕組みで対策をするのもポイントです。

また、アドフラウドのさまざまな種類を統括的に対処できる「アドフラウド対策ツール」も登場しています。アドフラウド対策ツールを利用すれば、専門会社による高品質なサポートを受けられるため、アドフラウド被害をいち早く検知することが可能です。

それに加えて、アドフラウド対策以外にもWeb広告が抱えるリスクを統括的に管理できる「アドベリフィケーションツール」も人気を集めています。アドフラウド対策を始めとしてさまざまなトラブルを未然に防ぐ効果が期待できるため、近年多くの企業で導入が進められています。

ここでは、アドフラウド対策ができるツールとして、アドフラウドツールやアドベリフィケーションツールをご紹介します。

  1. SpiderAF/Spider Labs(アドフラウドツール)
  2. HYTRA DASHBOARD/Momentum株式会社(アドベリフィケーションツール)

SpiderAF/Spider Labs(アドフラウドツール)

Spider Labsの「SpiderAF」は、アプリ広告をはじめ幅広いアドフラウド対策機能を搭載しているツールです。不正クリックを検知してブロックする仕組みも搭載されており、CVRを正しく計測できるため適切な広告運用を実現しやすくなります。

特徴
大量クリックを検知/ブロックして広告配信を遮断するため手間がかからない
不正クリック内容を分析してbotを始めとする被害割合をレポート化
検出したアドフラウドとブロックで浮いた広告費をチェックできる

導入企業
株式会社SBI証券
セゾンファンデックス
株式会社クラウドワークス など

≫≫ Spider Labsの詳細はこちら

HYTRA DASHBOARD/Momentum株式会社(アドベリフィケーションツール)

Momentumの「HYTRA DASHBOARD」は、ディスプレイ対策を始めとしてさまざまなアドフラウド被害を未然防止する効果が期待できるアドベリフィケーションツールです。優れた水準のブロックリストを提供しており、アドフラウドだけでなくブランドセーフティやビューアビリティの対策も実現しやすくなっています。

特徴
さまざまな種類のアドフラウド被害を事前にブロックして対策しやすい
高品質のブロックリスト(ブラックリスト)で不適切なサイトを除外できる
Web広告の配信に関連する統括的なリスクヘッジを行いやすい

導入企業
株式会社電通デジタル
博報堂DYメディアパートナーズ
トランスコスモス株式会社
富士通株式会社 など

≫≫ Momentum株式会社の詳細はこちら

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広告配信リスク対策ならアドベリフィケーションツール

多種類のアドフラウドがあるように、広告配信にはさまざまなリスクがつきまといます。アドフラウドだけでなく、近年ではブランドセーフティやビューアビリティの対策が求められています。

そのため、Web広告運用のリスクを最小限に抑えたい場合は、アドベリフィケーションツールで広告配信のリスクを改善するのもポイントです。

アドベリフィケーションツールを使えば、「自社ブランドを守りやすい」「不適切なサイトを除外してアドフラウド被害を受けにくい」「広告の適切な効果測定を行いやすい」などさまざまなメリットを得られます。

アドフラウドの種類だけでなく、ほかにもつきまとうWeb広告のリスクを低減するために、アドベリフィケーションツールの導入を考えてみるのも大切だと言えます。

≫≫ アドベリフィケーションツールのおすすめベンダー5選を徹底比較!仕組みから費用まで徹底解説

≫≫ アドベリフィケーションツールの選び方の3つのポイントを徹底解説!

アドフラウドの種類まとめ

アドフラウドの種類まとめ

アドフラウドにはさまざまな種類があり、ユーザーを不正操作する仕組みからBotで広告をクリックする単調なモノまで登場しています。その仕組みも、広告主が被害を受けるアドフラウドからメディアが被害を受ける乗っ取りまでさまざまです。

今回ご紹介したアドフラウドは15種類ですが、ほかにもさまざまな課題がWeb広告には存在します。アドフラウド対策だけでなく、ブランドセーフティやビューアビリティなどほかの種類も含めた統括的なリスクヘッジが大切だと言えるでしょう。

そのため、アドフラウドの対策をお考えの場合は、「アドフラウド」「ブランドセーフティ」「ビューアビリティ」などもまとめて対策できるアドベリフィケーションツールの導入がおすすめです。

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