近年、インターネット広告市場の発展に伴って、不正クリックによる広告費の浪費対策も課題となっています。世界では、競合企業がリスティング広告を不正クリックしていた事例があります。
不正クリックの原因がわからず、対策を後回しにしてしまうと、悪意のある業者によって広告予算を食いつぶされてしまうかもしれません。
そのような被害を未然に防止すべく、不正クリック対策としてツールを利用するのがベストです。
この記事では、不正クリックがなぜ起こるのか、原因やリスクを解説したうえで広告詐欺(アドフラウド)対策に役立つおすすめの防止ツールをご紹介します。
≫≫ アドフラウドとは?対策方法からおすすめ対策ツール5選を徹底比較
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不正クリックが起こる原因と確認方法
商品を購入する気がなくても、広告をクリックする行為を不正クリックと言います。成果につながらないクリックにもかかわらず、広告費だけは発生してしまうため、広告運用の担当者にとっては頭を悩ませる問題です。
「広告の効果検証をしていると、通常よりもクリック率の高いメディアがある」「広告のCVRがやけに低い」などが発生していたら注意が必要です。
不正クリックによってCVRが低くなってしまう可能性もあります。広告の効果を最大限に引き出すためにも、不正クリックの被害にあっていないか確認しましょう。
不正クリックによる原因と確認方法について解説します。
- 2パターンに分かれる不正クリックの原因
- 不正クリックが発生した場合に起こるリスク
- Google広告で無効なクリックを確認する方法
2パターンに分かれる不正クリックの原因
不正クリックには、主に2パターン存在します。
- 悪意のある不正クリック:ツールなどを活用して、サイト運営者の収益につながるよう、不正にクリックを増やす行為。
- わざとクリック課金を行わせる、出稿先サイトを偽る、自動クリックツールを利用するなど
悪意のない不正クリック:ユーザーが誤って広告をクリックしてしまう行為。またはダブルクリックをしてしまったなど。
特に、悪意をもって行われる不正クリックのなかには、競合企業が専用業者などに委託して不正に行っている事例も少なくありません。
不正クリックの多くは、無効クリックとしてプラットフォーム側が規制しているケースもあります。
無効クリックとみなされる例
下記のようなクリックは無効クリックとみなし、課金対象から除外します。
無効クリックについては、悪意を持つユーザーに利用されることを避けるため、詳細は開示しておりません。
・正常なサイト訪問、購買につながらないクリック
・ユーザーによる誤クリック
・悪意があると判断されるクリック
引用元:Yahoo!広告「 広告トラフィックに関するポリシー」
しかし、プラットフォーム側でも把握できない「不正クリック」もあり、知らぬ間に広告予算を浪費している可能性も否定できません。そのため、不正クリックが発生しているかを特定し、対策ツールで被害を防止することが世界のトレンドとなっています。
≫≫ 日本のアドフラウドとJICDAQ
不正クリックが発生した場合に起こるリスク
不正クリックを防止できないと、さまざまなリスクが発生します。不正クリックによる具体的なリスクは以下のとおりです。
- 広告運用者:獲得単価だけが上がり、広告費がムダになってしまう
- 広告主:広告費がムダになるだけでなく、反社会勢力の資金源になる可能性があり、ブランドイメージ毀損の可能性がある
特に、広告主が背負う不正広告のリスクは多大です。例えば、近年では「漫画村」という違法サイトが話題となりました。そのサイトに掲載されていた広告主に対し、多くのクレームが寄せられた事例がありました。
多くのクレームが寄せられた背景からみても、不適切なサイトへの広告出稿によりブランドイメージを大きく傷つけてしまったのは間違いありません。リスティング広告などの不正クリック問題と同じく、「アドフラウド」によるブランド毀損対策も重要な課題だと言えます。
≫≫ 結局、漫画村の何が問題だったのか?海賊版サイトの問題点と対処方法について
≫≫ 不正クリックはなぜ起こる?その原因とアドフラウド対策ができるツールを紹介
Google広告で無効なクリックを確認する方法
不正クリックにおけるリスクを把握したら、実際にGoogle広告による無効なクリックで被害が発生していないか確認してみるのをおすすめします。
Google管理画面上での確認方法は以下になります。
- 「Google広告」にログインする
- キャンペーンの「表示項目」から「表示項目の変更」をクリック
- 「パフォーマンス」から「無効なクリック」「無効なクリックの割合」にチェックを入れて適用
またどのくらいの費用が発生しているのかも確認することができます。
- 「Google広告」にログインする
- Google 広告の管理画面の「ツールと設定」をクリック
- 料金カテゴリーの「概要」をクリック
- 月ごとのカードにある「費用」の「調整額」に「無効なクリック」による返金クレジット額が表示
≫≫ 無効なトラフィックの管理
無効なクリックが多ければ、不正行為によってクリック数を水増しされていたり、アドフラウド被害にあっていたりする可能性もあるため、対策ツールを導入して被害を防止することがベストです。
不正クリックを防ぐ3つの方法
対策を立てないまま広告運用を続けると、不正クリックの餌食になってしまうため、防止策を講じるのがベストです。不正クリックを防ぐ代表的な方法は以下のとおりです。
ここでは、不正クリックを防ぐ3つの方法について解説します。
- 広告媒体に報告し原因を調査
- セーフリスト(ホワイトリスト)の作成
- アドフラウド対策ツールを導入
広告媒体に報告し原因を調査
不正クリックの被害が起きていると判断した場合は、トラフィック元の広告媒体に報告し、原因を調査してもらうことがベストです。例えば、Google広告では媒体側に報告する仕組みが整っており、無効クリックを含めて原因調査を受けられるのがメリットです。
場合によっては、不正クリックだと判断された場合の費用を返金してもらえる事例もあります。不正クリック被害を完全に防止することは難しいものの、ツールなどを利用せずに被害を最小限に抑えやすくなっています。
セーフリスト(ホワイトリスト)の作成
不正クリックを防止する方法に、「セーフリスト(ホワイトリスト)の作成」があげられます。掲載先として適切なエリアを選定し、そこに限定して広告を出稿することで、不正クリックによる被害を最小限に抑えやすいのがメリットです。
不正クリック対策ツールを利用する必要もなく、ブランド毀損のリスクも根本的に解決できるため、広告主側も独自に制作する事例が少なくありません。
例えば、Momentumのツールは独自基準で厳選されたセーフリストやブロックリスト(ブラックリスト)が存在しており、出稿先を最適化して不正クリック被害を未然に防止できます。不適切なサイトへの出稿リスクを抑え、ブランドセーフティ等の効果も期待できます。
アドフラウド対策ツールを導入
不正クリックを対策するために、アドフラウド(広告詐欺)対策ツールを導入するのも選択肢のひとつです。
アドフラウド対策ツールとは、botを用いた不正クリック・インプレッションを検知して無効クリックと識別したり、IPを検出して事前にアクセスをブロックしたりと、不正クリックによる広告費の流出を防止する専門ツールです。
人力では考えられない異常な行動パターンや、信頼できないソース元からのアクセスを自動的に検出できます。その後、ツールを通して配信を自動ブロックするため、継続した不正クリック被害を受けにくいのがアドフラウド対策ツールのメリットです。
アドフラウドを対策できるツール3選
不正クリック被害を防止できるツールを取り入れれば、広告の効果測定や費用対効果を最適化しやすくなっています。不正クリック自体を世の中から完全になくすことはできないため、アドフラウドを対策できるツールを導入するのがベストです。
ここでは、アドフラウドを対策できるツール3選をご紹介します。それぞれの特徴と、どのような仕組みでアドフラウドを解決するのか解説するため、自社のケースと照らし合わせてご参照ください。
- ディスプレイ広告での対策ならHYTRA DASHBOARD
- リスティングでの対策ならX-log.ai
- アプリ内での対策ならSpider AF
ディスプレイ広告での対策ならHYTRA DASHBOARD
HYTRA DASHBOARDの特徴は以下です。
- 高品質のブロックリストを利用できる
- 不正クリックが起きやすいメディアを事前に除外して被害を防止できるツール
- ブランドの毀損に繋がるメディアを出稿先から外せる
「HYTRA DASHBOARD」は、ディスプレイ広告対策におすすめのアドフラウド対策ツールです。機械判定+目視チェックによって日々更新される「非推奨リスト(ブロックリスト)」を使えば、広告詐欺被害が起きるリスクを解決しやすくなっています。
アドフラウド対策を行うために専用のツールを導入するのもひとつの手段ですが、「HYTRA DASHBOARD」なら、そもそもアドフラウドが発生するリスクを最小限に抑えられるのがメリットです。
また、ビューアビリティやブランドセーフティ対策も同時に行えます。
例えば、国内外の企業向けに展開するデジタルエージェンシーの株式会社セプテーニ様では、クライアントからのアドフラウドやブランドセーフティに関する問い合わせに「一定の品質を保って対応できない」といった課題を抱えていました。
そこでアドベリフィケーションツールである「HYTRA DASHBOARD」を導入したところ、リスト型で一定品質を担保したサービスを提供できるようになっています。高品質なリストで広告配信に関する基準やガイドラインを守りやすく、管理工数も大幅に削減されました。
ブロックリストを社内システムとマージした結果、一から出稿先や品質基準を考える必要もなくなった点は非常に大きなメリットだとコメントされています。
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リスティングでの対策ならX-log.ai
X-log.aiの特徴は以下になります。
- 不正クリック自体を検知/対策が自動で行われて担当者の手間がかからない
- 不正クリックのIPやリファラーを判別して除外登録(ブロック)できるツール
- 月間10万PVを以下なら無料
「X-log.ai」は、リスティング広告などによる不正クリックを防止したい方におすすめのツールです。初期設定をするだけで、AIが自動的に不正クリックを検出し防止・ブロックしてくれる機能をもちます。
Google広告やGDNの不正クリックを自動で判別&対策してくれるほか、IPやリファラーを判別して除外登録(ブロック)してくれます。そのため、データの確認を行う必要もありません。
月間10万PV以下であれば無料で使えるものの、ターゲット規模が大きいリスティング広告では従量課金のため、アクセス数に応じてコストがかかります。
アプリ内での対策ならSpider AF
Spider AFの特徴は以下です。
- 大量クリックなどを検知/防止して自動的に配信を遮断する
- 検出したブロック分の広告費を確認できるツール
- 不正クリックを分析してボット等の被害割合などを確認できる
「Spider AF」は、アプリ広告まで対応しているアドフラウド対策ツールです。不正クリックや不適切なサイトへの掲載を防止する機能で、広告費の流出を防ぐ効果が期待できます。
不正なクリックによる広告費はすべて返金されるほか、大量クリック等も検知可能です。リアルタイムで異常なトラフィックや行動を検出できるため、アプリなど広告キャンペーンへの不正行為を防止しやすくなります。
また、不正クリック元やボットの割合、防止した額などを含めて詳細なレポートを作成できるのもツールのメリットです。
まとめ
不正クリックのなかには悪意をもって行われる行為もあり、広告費を浪費させられてしまう事例も少なくありません。世界的に見ても競合企業からの嫌がらせ行為があるなど、不正クリックを含めたアドフラウド対策は急務です。
そのため、不正クリックを未然に防止すべく、近年では多種多様なツールが登場しています。「不正クリックを検出&ブロック」「不適切なサイトを事前にブロック」「推奨/非推奨配信先リストを使用した対策」など、その手法もさまざまです。
なかでも、不適切なサイトをフィルタリングして、不適切な配信先を初めから除外できるツールであれば、不正クリックなどの被害を回避しやすくなっています。また、ブランド毀損に繋がるようなトラブルも避けられるため、広告主のメリットも多いです。
もし不正クリック被害にお悩みで、防止ツールをお探しの場合は、ぜひこの機会に「Momentum」までご相談ください。Momentumなら、機械判定+プロのチェックで毎日更新される高品質なブロックリストによって、高水準のアドフラウド対策を行うことが可能です。
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