デジタル広告は年々シェアを伸ばしています。一方で、適切に運用されていない広告配信もあり、なかには不正や詐欺広告によりブランドへの損害が発生する事例も少なくありません。
そのようなトラブルを避けるため、「アドベリフィケーションツール」によって広告が適切に運用されているかチェックするのがおすすめです。
この記事では、アドベリフィケーションツールとはなにか、選び方や導入事例をご紹介します。広告分析を行いたいマーケティング担当者の方はぜひご参照ください。
悪質サイトへの掲載
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アドベリフィケーションとは
アドベリフィケーションとは、「ad(広告)」「verification(検証)」を合わせた造語で、
「広告を検証する仕組み」を指します。不適切なサイトに広告が悪用・掲載されていないか、広告がどのような効果を発揮しているのかリスクを含めて検証する仕組みです。
アドベリフィケーションでは、3つの要素をもとに配信された広告に不正等がないかをチェックします。
ブランドセーフティ(Brand Safety)
質の低いサイトや反社会的なサイトなど不適切なサイトに広告が掲載されていないか
アドフラウド(Ad Fraud)
表示回数(インプレッション)やクリック数を不正に水増し請求されていないか
ビューアビリティ(Viewability)
人がしっかりと視認できるような場所に広告が表示されているか
昨今ではWeb広告の配信・表示先が広がり、すべてを人力で確認することが難しくなっています。不正な広告詐欺や水増し請求を見抜けなければ、予算の無駄遣いになってしまうのも事実です。不適切なサイトに広告が出稿されていると、ブランドイメージの毀損にもつながります。
そこで、広告の透明性を高め、費用対効果を最大限発揮するためにも、アドベリフィケーションの導入・取り組みが必要不可欠とされています。
≫≫ アドベリフィケーション対策ツールの導入メリットとデメリットを徹底解説
アドベリフィケーションツールの3つの選び方
Web広告が主流な昨今ではプログラマティック広告をメインにさまざまな問題が発生しています。従来の「インプレッション」「コンバージョン」「クリック率」だけに注力していると、知らないうちに、広告予算を無意味に消費されてしまうのは避けられません。
不正な広告出稿やブランド毀損を避けるためには、アドベリフィケーションを用いたトラブルや損失の回避が必要です。
ここでは、アドベリフィケーションツールの選び方について、3つの大切なポイントを解説します。
- 提供している機能について
- ツールの費用
- サポートについて
1. 提供している機能について
アドベリフィケーションツールの選び方として、目的と提供される機能があっているかチェックすることが重要です。先述したとおり、アドベリフィケーションツールでは主に「ブランドセーフティ」「アドフラウド」「ビューアビリティ」などをチェックする機能が搭載されています。
特に「ブランドセーフティ」は、健全なコンテンツを出稿する広告主にとって、総合的なリスク対策として欠かせません。しかし、一口に広告出稿といっても「アプリ内」「ディスプレイ」「動画」等複数のカテゴリがあります。
そのため、アドベリフィケーションツールの選び方として、監視対象となる媒体に対応しているのかどうかが大切です。ツールの提供機能によっては、分析したい広告での利用が難しい事例もあります。
たとえば、Momentum(モメンタム)のアドベリフィケーションツールである「HYTRA DASHBOARD」ではアプリ、Web、Youtube動画に対応した、配信推奨/非推奨のリストを提供しており、手軽に導入ができます。機械判定・目視を組み合わせ精度を高めたリストにより、不適切なサイトへの広告出稿を機械的に防ぐことが可能です。
ほかにも、プラットフォーマーへ向けたビューアビリティ計測やアドフラウドの計測機能がある「HYTRA API」も提供されています。モメンタムでは、「広告主」「プラットフォーマー」「広告代理店」など様々な立場の方へ向けた機能が利用できるツールが提供されています。
自身の立場や目的を明確化したうえで、提供している機能と合致しているか比較検討することが、アドベリフィケーションツールの選び方においてもっとも大切なポイントです。
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2. ツールの費用
アドベリフィケーションツールの選び方において、ツールの費用対効果は重要です。自社にとって必要な機能を網羅していても、余計な費用がかかってしまう事例もあります。必要以上の機能を搭載していても、コストパフォーマンスに優れないのはいうまでもありません。
たとえば、「広告主」としてブランドセーフティを重視したいにも関わらず、ツールに「プラットフォーマー」「広告代理店」向けの機能が内包されていると、その分だけ費用も高くなってしまう傾向にあります。
アドベリフィケーションツールの選び方として、自社の目的に沿ったツールの費用を選定することが大切です。
3. サポートについて
アドベリフィケーションツールを選ぶときは、ベンダーの実績やサポート内容もチェックすることをおすすめします。ツールの導入前後でいろいろな課題が浮き上がるケースもあり、スムーズな導入が行えない事例も少なくありません。
サポート対応に優れたベンダーなら、導入前後を含めた濃密なサポートを期待できます。また、アドベリフィケーションツールを担当する専任者のアサインや、日本語話者のテクニカルサポートを期待できるかも大切なポイントです
アドベリフィケーションツールは近年重要視されはじめたシステムのため、外国企業の参入数が多いのも事実です。その点、国内企業のアドベリフィケーションツールなら、いつでも安心して熟達した日本語によるサポート対応を望めます。
加えて、実績数のチェックも重要です。豊富な実績のあるアドベリフィケーションツールベンダーは、積み重ねたノウハウから個々の会社にあわせて広告運用をサポートしてくれます。同業界の導入事例があれば、どのようなアドベリフィケーションツールが適しているか選び方についてもサポートしてもらえるのがメリットです。
おすすめアドベリフィケーションベンダー3社
アドベリフィケーションツールの選び方を踏まえたうえで、おすすめのベンダー3社をご紹介します。
・Integral Ad Science
インテグラル アド サイエンス(IAS)は、米国ニューヨークで2009年に設立されたアドベリフィケーションツールのベンダーです。世界111か国、4000社以上を相手に取引しているとされており、大手ベンダーとしても知られています。YouTubeやAdobeなど世界有数の企業と取引しており、12か国・16拠点で東京にもオフィスを構えています。
・Doble Verify
Doble Verify Japanは、2020年に日本へ進出したアドベリフィケーションツールのベンダーです。国内ではYahoo! JAPAN(LINEヤフー)などの大手プラットフォーマーとも協力体制を敷き、広告市場の健全化を目指して活動しています。実績数も豊富で、世界大手としてのノウハウが詰まったツールを活用できます。
・Momentum(モメンタム)
Momentumは、2014年に設立された日本のアドベリフィケーションツールのベンダーです。国内でも幅広く知られており、電通や博報堂といった大手広告会社も利用しています。ブランドセーフティやアドフラウド等の機能を網羅しているだけでなく、専任担当者による手厚いサポートやアサイン、充実したテクニカルサポートも評判です。
≫≫ アドベリフィケーションツールのおすすめベンダー5選を徹底比較!仕組みから費用まで徹底解説
アドベリフィケーションツールの導入事例
アドベリフィケーションツールの選び方として、導入事例のチェックをおすすめします。同業界の導入事例ならどのような効果を得られるのか可視化しやすく、導入前後におけるイメージを固めるのにも役立ちます。
ここでは、アドベリフィケーションツールの導入事例として、Momentumのツールを導入していただいた企業様の実例をご紹介します。
≫≫ アドベリフィケーションツールのおすすめベンダー5選を徹底比較!仕組みから費用まで徹底解説
- 株式会社博報堂DYメディアパートナーズ様
- 株式会社アドウェイズ様
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ様
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ様では、さまざまな広告を含むアドテクノロジーのコンサル・PDCAを担当。そのなかの1つで、デジタル広告のアドベリフィケーション領域を担当しています。
多種多様な広告主のデジタル広告を取り扱う上で課題となっていたのが「広告の掲載先」です。ブランド価値を損壊する掲載先を取り除きたい一方で、日々増える広告掲載先からブラックリストを管理し続けるのは難しい側面がありました。
そこで、「HYTRA DASHBOARD」を導入しました。国内多数のDSP/SSP/メディアと繋がって得たトラフィックをもとにブラックリストを生成しているため、大規模ながらも判定精度の高い効果を実感。広告主ごとに基準が異なるブランドセーフティにも柔軟に対応できるようになりました。
配信構造のスタンスを変えることなく、リスト適用の手段で課題を解決できたことに大きな喜びを感じているそうです。
≫≫ 広告主ごとに基準が異なるブランドセーフティに柔軟に対応する ひとつの解決策
株式会社アドウェイズ様
株式会社アドウェイズ様では、国内最大級のアフィリエイトサービス「JaNet」やスマホ向け広告配信「AppDriver」など、さまざまなプラットフォームを提供しています。そのなかで、特に問題視されていたのが「アドフラウド」「ブランドセーフティ」です。
自社内でも怪しいところは扱わないポリシーを持ち続けていたものの、個人投稿のプラットフォームでは一部過激な投稿により、「健全さの担保」のためにさまざまな対策が求められていました。
そこで、Momentumの「HYTRA DASHBOARD」を導入しました。Momentumが独自の審査基準で収集した不適切な不正サイト・ドメインを共有するダッシュボードで、自動連携・自動更新によりオペレーションの負担がかからないのも魅力です。
その結果、手間を掛けずにリスクの対策工数削減まで実現できました。本来集中したい広告運用業務に注力できるようになり、パフォーマンス重視型として、Momentumサービスの魅力を実感していただけたとのことです。
≫≫【インタビュー:株式会社アドウェイズ】パフォーマンス重視型でも活用できるHYTRA DASHBOARD
まとめ
デジタル広告の取り扱いが増える一方で、ブランド毀損につながる広告面への出稿や不正クリックなどの水増し請求等、広告運用に関するさまざまなトラブルが起きています。そこで、アドベリフィケーションツールを用いた不正行為への対策が欠かせなくなっています。
しかし、アドベリフィケーションツールはすべての機能を網羅すれば良いとは限りません。自社の立場や目的に沿って、求めている機能を利用できるアドベリフィケーションツールなら、優れたコストパフォーマンスを発揮できるのも事実です。
アドベリフィケーションツールの選び方として、「提供している機能の幅」「ツールの費用感」「ベンダーのサポート内容」に目を向けるのをおすすめします。
なお、Momentumは日本国内のアドベリフィケーションベンダーで、利用者に合わせたツールの提供や、専門担当者による日本語での手厚いサポートを受けられるのが魅力です。興味がおありでしたら、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。
悪質サイトへの掲載
詐欺クリック 無効なインプレッション
広告の閲覧率
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