費用対効果の高い広告を利用したい企業は多いです。
ただ、広告は複数の手法があり、どのような方法がよいか悩む企業は少なくありません。
リワード広告はユーザーの関与度や参加率を高める効果的な広告形式です。
本記事のテーマはリワード広告です。
この記事を読めば、概要やメリット・デメリット、運用時に押さえておきたい3つのポイントについて理解を深められます。
リワード広告について知りたい方、効果的な広告形式を探している方は、ぜひ参考にしてください。
方法とは?
ヒントを得る
リワード広告とは?
リワード広告とは、ユーザーが以下などの特定行動を取った際に直接的な報酬や特典を提供する広告のことです。
- 動画の視聴
- アプリのダウンロード
- 商品購入
- 会員登録
広告主からすれば、上記ユーザーの特定行動が目的で、ユーザーに対し報酬による動機づけが可能です。
具体的な報酬は以下が挙げられます。
- 割引
- クーポン
- ポイント
- 無料サンプル
直接的な行動をしなければ報酬を受け取れない仕組みで、高い参加率が特徴です。
また、ユーザーの意思とは関係なく表示されるプッシュ型とは異なります。
自分のタイミングで見るプル型のリワード広告は、ユーザーの負担を軽減できます。
ここからは、混同されやすいアフィリエイト広告・ブースト広告との違いについて詳しく解説します。
アフィリエイト広告との違い
リワード広告とアフィリエイト広告は、報酬を獲得する対象が異なります。
アフィリエイト広告とは、ユーザーが特定の商品やサービスの購入・会員登録などの行動を取った際に、手数料が支払われる成果報酬型広告のことです。
報酬を得るのは商品・サービスなどを紹介したブロガーやアフィリエイターで、ユーザーに対しては支払われません。
アフィリエイターはASPに登録されている商品・サービスの魅力・利点を自身のブログなどで紹介し、ユーザーの購買を促します。
実際に、購入やクリックなどが発生すれば、その売上手数料や固定報酬などを獲得可能です。
ただ、アフィリエイターにより、自社の商品・サービスが紹介される確約は得られません。
アフィリエイターは、「需要が高い」「商品・サービスが魅力的」「自分が紹介しやすいもの」など報酬を得やすい商品・サービスを紹介する傾向があります。
ブースト広告との違い
ブースト広告とは、短期間に大量の広告を配信する手法のことです。
あくまで、広告の手法や戦略を意味し、リワード広告とはまったくの別物です。
ブースト広告における一つの手段として、リワード広告を利用するケースもあります。
広告の露出やリーチ数を増やして、ブランドの認知度・売上の増加など、効果の最大化を目的に実施されます。
報酬は追加の露出やリーチ数などに応じた、広告プラットフォームに対する支払いが一般的です。
ブースト広告の参加率は、広告主が支払う追加料金により左右されます。
リワード広告の仕組み
リワード広告を経由しアプリのインストール・起動など、特定の行動を取ったユーザーに対し、ポイントが付与されます。
多数のユーザーは獲得できるポイントなどを目当てにアプリをインストールし、その影響でインストールランキングが上昇します。
ランキング上昇により、さらに多くのユーザーへ認知できる仕組みです。
ここからは、リワード広告の単価を決める要素や広告配信が可能な媒体について詳しく解説します。
リワード広告の単価を決める要素
リワード広告の単価を決める要素は以下のように複数あります。
- 動画の視聴などを行ったユーザー数
- 動画視聴からアプリのインストールやサービス利用などにつながった数
- 発生したアプリ内課金の金額
例えば、動画視聴からアプリインストールされた場合の相場は、1インストールあたり70円から80円ほどです。
アプリのダウンロードランキング上位を目指すためには、5万ダウンロードが必要とされています。
5万ダウンロードをリワード広告で獲得すると仮定した場合、単純計算で350万円から400万円程度のコストをかけらければなりません。
コストが発生するタイミングは利用するアドネットワークで異なりますが、以下などが一般的です。
- 動画視聴を始めたタイミング
- 動画を最後まで視聴したタイミング
- 動画から購入・アプリインストールなどにつながったタイミング
リワード広告を配信できる媒体
リワード広告を活用するためには、アドネットワークへの登録が欠かせません。
アドネットワークとは、以下など複数の広告媒体を集めネットワークを形成し、それらの媒体に対して広告をまとめて配信する仕組みのことです。
- Webサイト
- SNS
- ブログ
- アプリ
代表的なアドネットワークは以下の通りです。
アドネットワーク名 |
概要 |
Google AdMob |
Googleが提供するモバイル向けのアドネットワークで、安心感が高い特徴があります。動画だけでなく、バナーやインタラクティブ広告などいろいろなもので利用可能です。 |
Facebook Audience Network |
Facebookが保有する幅広いネットワークを利用可能です。アプリ内でフルスクリーン動画を視聴してもらえるため、インパクトが強く表現の幅も広い特徴があります。 |
LINE広告ネットワーク |
膨大なデータを蓄積したLINEの保有するネットワークを利用し、精度の高いターゲティングが期待できます。ゲームで利用されるもののみならず、EC系キャンペーンの保有が特徴の一つです。 |
GREE Ads Reward |
グリー株式会社が運営するアドネットワークです。課金ユーザー層がメインターゲットで、購買意欲が高い特徴があります。アプリインストール以外にも、ゲーム利用の促進や会員登録の誘導など、幅広く利用が可能です。 |
リワード広告のメリットとは?
リワード広告には以下4つのメリットがあります。
- 高い参加率
- 広告効果の向上
- ブランドの認知度向上
- ユーザのロイヤルティの向上
ここからは、上記について詳しく解説します。
高い参加率
高い参加率がリワード広告の利用におけるメリットの一つです。
報酬や特典の提供がユーザーに対する動機づけとなり、参加率が高まる傾向があります。
また、視聴した広告に対し、積極的なユーザー行動を期待できます。
広告効果の向上
高い参加率とユーザーの関与度をもたらすリワード広告は、広告効果の向上も期待できます。
ユーザーが広告に参加し目標の行動を取れば、広告主の目標達成やコンバージョン率の向上を実現可能です。
また、リワード広告は報酬獲得を目的にユーザーが自ら広告視聴を選びます。
一方的に広告配信をするわけではないため、ユーザーが商品・サービスにマイナスイメージを抱きにくい点も嬉しいポイントです。
ブランドの認知度向上
ブランドの認知度向上も魅力の一つです。
報酬や特典の提供はユーザーへ好印象を抱かせる要因となります。
ユーザーは視聴した広告主のブランドや商品・サービスに関心を持ち、好意的なブランドイメージ形成が期待できます。
とくに、新商品やサービスをリーチする企業のブランドイメージや商品・サービスの認知率向上に効果的です。
≫≫ ブランドセーフティとは?意味やガイドラインの内容から対策方法まで解説
ユーザーのロイヤリティの向上
自ら選択し視聴するリワード広告は、ユーザーが商品・サービスに興味を持ち、積極的に参加するケースがあります。
また、報酬や特典なども提供するため、ユーザーの満足度向上が期待可能です。
その結果、ブランドへのロイヤリティ向上につながります。
方法とは?
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リワード広告のデメリットとは?
メリットがある一方で、リワード広告には信頼性の低下やコスト増大などのデメリットも存在します。
ここからは、リワード広告のデメリットについて詳しく解説します。
信頼性の低下
リワード広告は信頼性の低下を招くケースがあるため注意が必要です。
ユーザーにアプリダウンロードや動画視聴を促し、多くのダウンロード数・視聴数を獲得できます。
ただ、報酬や特典が目的でアプリ・動画自体には興味がないケースがほとんどです。
興味がなければ低評価をつけたり、使用・アクティブ率が下がったりし、信頼性が低下します。
報酬が実際に提供されなければ、信頼性が確実に低下するため、注意しなければなりません。
報酬が過剰に多くても不信感を抱かせます。
また、同じ広告を何度も目にすると嫌悪感を示すケースも存在します。
コストの増加
コストの増加もリワード広告におけるデメリットの一つです。
広告主はユーザーに対して報酬や特典を提供する必要があります。
ユーザーが報酬・特典を獲得するたびに、その分のコストを支払わなければなりません。
また、動画を活用する場合はその動画作成に関するコストがかかります。
動画制作には、ある程度専門的な知識やスキルが必要で、業者への依頼が一般的です。
ただ、バナー広告で活用する画像やテキスト広告で必要なキャッチコピーと比べ、動画制作には多くのコストがかかります。
初期費用・ランニングコストが大きいため、実施する際には費用対効果の検証が欠かせません。
リワード広告運用時に押さえておきたい3つのポイント
リワード広告の運用で効果を上げるためのポイントは以下の3つです。
- 広告デザイン
- 付与するリワード
- 配置の位置
ここからは、リワード広告運用時に押さえておきたい上記3つのポイントについて詳しく解説します。
1. 広告デザイン
広告のデザインは、ターゲットユーザーの好みに合わせたわかりやすいものにしなければなりません。
わかりやすさは広告主や制作会社だけでなく、第三者の視点も取り入れると効果的です。
また、メッセージのわかりやすさや、画像・映像のきれいさにおける確認も欠かせません。
画質などがきれいでなければ、情報が伝わりにくくなります。
2. 付与するリワード
付与する報酬や特典などが魅力的であればあるほど、高い参加率が期待できます。
広告主側が魅力的と予想するものと、実際にユーザーが求めるものが異なるケースも存在するため、選択肢を複数用意すると効果的です。
ユーザーが自分で選べる形式を取れば、コンバージョン率の向上が期待できます。
選択肢として用意する報酬などは、さまざまなものを用意しテストの実施がおすすめです。
3. 配置の位置
ユーザートラフィックが高く、ユーザーエクスペリエンスにとって重要な場所への配置が重要です。
目にとまりやすい場所や、欲しいタイミングで表示すれば、高い参加率を期待できます。
例えば、ゲームアプリの場合、最初のページやライフ・アイテムが不足した際の表示が効果的です。
ユーザーニーズや行動に対する利益が高ければ、参加率が向上します。
リワード広告のまとめ
この記事では、リワード広告の概要やメリット・デメリット、運用時に押さえておきたい3つのポイントについて解説しました。
リワード広告とは、ユーザーが特定の行動を取った際に、直接的な報酬や特典を提供する広告のことです。
ただ、広告出稿にあたって以下の3大リスクが存在します。
- アドフラウド
- ビューアビリティ
- ブランドセーフティ
3大リスクへの対策は、アドベリフィケーションツールの利用がおすすめです。
対策ツールは複数存在しますが、電通や博報堂などの大手広告代理店から中小企業まで、多くの企業に利用されている「Momentum」のアドベリフィケーションツールを利用すると良いでしょう。
なお、アドフラウドについて詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
≫≫ アドフラウドとは?広告詐欺によるデメリットから最新の対策方法を解説
≫≫ アドフラウドが発生する仕組みとは?種類から対策方法を解説
方法とは?
ヒントを得る