広告運用におけるホワイトリスト配信について注意点もあわせて解説

Momentumブログ編集部
2023-12-07
目次

トラブルを最小限に抑えた広告運用を実現するために、「ホワイトリスト配信」を活用する事例も多くなっています。ホワイトリスト配信なら信頼のおける高品質なサイトの広告枠に絞って広告を出稿できるため、アドフラウド(広告詐欺)被害に遭いにくいのがメリットです。

とはいえ、広告運用を始めたばかりで「ホワイトリスト配信とは?」と、いまいち活用方法やメリットをイメージができていないWebマーケティング担当者の方もいると思います。

この記事では、広告運用におけるホワイトリスト配信とはなにか、ブロックリストとの違いや注意点を徹底解説します。手間を抑えて広告運用を最適化したい方に向けて、負担軽減や工数削減に役立つ「アドベリフィケーションツール」についても解説しますので、あわせてご参照ください。

ホワイトリスト(セーフリスト)とは

ホワイトリスト(セーフリスト)とは広告運用におけるホワイトリスト配信とは、端的に言えば広告の配信先をドメインや広告枠など、特定プレースメントに指定する方法を指します。高品質な掲載先だけを限定するため、セーフリストや許可リストとも呼ばれている手法です。

一方で、特定のクエリやサイトで表示されないように除外する「ブロックリスト」といった真逆の仕組みもあります。
ここでは、セーフリストとはなにか、基礎的な概要やブロックリストとの違いについて解説します。

≫≫【サービス解説】HYTRA DASHBOARD Channel Safe List ~YouTube広告向け、配信推奨チャンネルリスト提供サービス~

  • セーフリストの対応範囲
  • セーフリストとブロックリスト(ブラックリスト)の違い
  • セーフリストとブロックリストのメリットデメリット

セーフリストの対応範囲

セーフリスト配信は、特定の配信先にのみ広告掲載を許可する運用手法です。対応範囲は極めて限定的で、セーフリストに掲載されてないサイトや広告枠へは広告が出稿されません。

ホワイトリスト配信は、Webサイト(ドメイン)、階層(ディレクトリ)、ページ(URL)単位などそれぞれで指定できる仕組みになっています。

Webサイト(ドメイン)単位 特定のポータルサイトや、信頼度の高いメディアなどドメイン単位で配信
階層(ディレクトリ)単位 信頼度の高いメディアと自社商材の関連性が高いカテゴリなどディレクトリ単位で配信
ページ(URL)単位 自社コンテンツや同業種品を取り扱った記事などページのURL単位で配信

セーフリスト配信の対応範囲を限定的な順に並べると、「ページ(URL)>階層(ディレクトリ)>Webサイト(ドメイン)」となります。いずれも自社のニーズや配信広告に応じて細かく調整できるため、限定的な配信先で費用対効果を高めたいシーンに役立ちます。

セーフリストとブロックリスト(ブラックリスト)の違い

セーフリスト配信とは別に、「ブロックリスト」を活用した手法も存在します。セーフリストが配信先を限定する運用方法なら、ブロックリストは配信しない場所を限定する手法です。

具体的には、以下のような違いがあげられます。

項目 セーフリスト ブロックリスト
広告の設定 プレースメントを指定 プレースメント、キーワードクエリ、オーディエンスなどの除外
リスト追加の対応 信頼できる配信先のみ追加 信頼できない配信先のみ追加
ブロックの対象 許可対象に追加しなかったすべてのサイト 許可対象に追加したすべてのサイト
リストの管理数 比較的少なめで限定的 数が膨大になりやすい
内容を調整する頻度 少なめ 頻繁に手間がかかる

基本的に、「セーフリストとは、掲載先を許可ベースで厳選する手法」。「ブロックリストとは、掲載先を除外ベースで厳選する手法」が違いだと言えます。

また、ホワイトリストとは違って、ブロックリストは構造的に日々サイトが追加されるため、短期間で管理負担が倍増する事例も少なくありません。

一方で、セーフリストなら極端にリストをチェックする必要もなく、管理数の増減もなめらかなため、管理する手間を抑えられるのが両者の違いです。

セーフリストとブロックリストのメリットデメリット

セーフリストとブロックリストには、以下のようなメリット・デメリットが存在します。

セーフリストのメリット セーフリストのデメリット
・ブロックリストよりもリストを管理する手間がかからない
・ブランド毀損に繋がる出稿を防ぎやすい
・ドメインの偽装など、完全に信頼できる訳では無い
・配信先が限定的になりやすく、ユーザー流入や参照情報が少なくなりやすい
ブロックリストのメリット ブロックリストのデメリット
・高品質なブロックリストは広告出稿に関連するトラブルを抑えられる
・配信先を幅広く確保できるためスケールしやすく、広告の運用結果も分析しやすい
・除外先の更新を怠るとリストとしての価値がなくなってしまう
・高品質なリストを作るには専門会社クラスの助力が必要で選択肢が限られる

それぞれのメリット・デメリットをふ踏まえたうえで、セーフリストとブロックリストのどちらかを作成する場合は、対策したい媒体に合わせて決めると良いでしょう。

たとえば、Momentumでは機械処理とプロによるダブルチェックでブロックリストを管理しており、出稿先をチェックする工数をカットできます。不自然な挙動が見られるサイトを確認しているため、Momentumのブロックリストと広告出稿を連携するだけで、Googleなどの広告配信に関するリスクを減らせるのがメリットです。

一方で、YouTubeのようなコメント込のコンテンツでは、動画内容に問題がなくともコメントでブランド毀損が行われている事例も少なくありません。リストだけでは対応ができないため、違反コメントなどでプラットフォーム側に報告する処置が必要になります。

セーフリスト配信での注意点

セーフリスト配信での注意点広告運用のセーフリスト配信とは、掲載先を限定する許可ベースの広告配信です。セーフリスト配信を行えばアドフラウド(広告詐欺)被害に遭うリスクを低減できる一方で、いくつかの注意点があります。
具体的には、セーフリスト配信での注意点として以下の要素があげられます。

≫≫ アドフラウドとは?広告詐欺が発生する仕組みと対策事例を紹介

  • 特定のプレースメントに配信によるビジネス縮小のリスク
  • 自社でセーフリスト作成する際の工数増加

ここでは、セーフリスト配信における注意点について解説します。

特定のプレースメントに配信によるビジネス縮小のリスク

セーフリスト配信とは、特定のプレースメントに限定する手法のため、ビジネス縮小のリスクがある点に注意が必要です。具体的には、配信先の媒体が限定的になるため、スケールさせることができず、機会損失が生まれる可能性があります。

また、許可サイトを厳選していく性質上似通ったコンテンツを選定しやすいため、同一ユーザーへ広告を配信する可能性も高まります。その結果、クリック率が落ち込んでしまったり、クリック単価が上昇したりと広告運用のコストがかさばってしまうリスクがあるのも事実です

加えて、同一広告が表示され続けるユーザー目線では、「しつこい広告だ」と不快感を抱かれてしまう要因になる可能性も否定できません。ビジネス拡大を狙うはずの広告が、逆に縮小させるリスクを生み出してしまいます。

自社でセーフリスト作成する際の工数増加

自社でセーフリストを作成するには、配信先をチェックしてリストに追加していく手間がかかります。そのうえ、リストに登録されていない有望な広告チャネルや、プラットフォームが公開されたときにリストへ追加する手間が発生するのも事実です。

結果として、広告運用を行うための工数が増加してしまうのは避けられません。

また、一度セーフリストに登録したからといって、そのサイトがいつまでも健全とは限りません。場合によってはサイト内容が大きく変わっていたり、掲載されていたコンテンツが変動していたりするため、セーフリスト対象のサイトも逐次チェックする手間がかかります。

ホワイトリスト配信で広告運用を最適化するには、高品質なリストの準備が必要不可欠です。しかし、高品質なセーフリストを制作するには大きな工数や手間がかかるため、自社のリソース次第ではセーフリストを制作できない可能性があります。

セーフリスト配信にはアドベリフィケーションツールの活用がおすすめ

セーフリスト配信にはアドベリフィケーションツールの活用がおすすめ「セーフリスト/ブロックリスト」といったリスト配信を活用すれば、アドフラウド(広告詐欺)被害の抑制をはじめさまざまなメリットを得られます。しかし、自社でリストを作成するのは難しいです。

そのようなときは、高品質なリストの更新に対応した「アドベリフィケーションツール」の導入をおすすめします。リスト管理の工数増加を防ぎつつ、セーフリスト配信によるメリットを享受できます。

ここでは、セーフリスト配信にアドベリフィケーションツールがおすすめな理由について解説します。

  • アドベリフィケーションツールとは
  • セーフリストの作成工数を削減できた事例

アドベリフィケーションツールとは

アドベリフィケーションツールとは、Webサイトに掲載した広告が適切に運用できているかを検証できるツールです。

具体的には、「Botなどによるクリック水増しの検知と無効化(アドフラウド)」「不適切なサイトへ広告が表示されていないか(ブランドセーフティ)」「人の視認性を踏まえた表示エリアのチェック(ビューアビリティ)」などの機能が搭載されています。
広告運用におけるさまざまな管理工数を自動化・効率化できるため、近年では世界的に導入が進められているツールです。

また、一部のアドベリフィケーションツールはセーフリスト配信にも対応しているのが特徴です。日夜機械判定によるチェックと、プロによる目視確認が行われており、高品質なリストをリアルタイムで利用できます。

そのため、アドベリフィケーションツールのセーフリスト/ブロックリスト配信なら、管理工数の手間を抑えつつ、広告の運用効果を最大限に発揮しやすいメリットがあります。

≫≫ アドベリフィケーションツールのおすすめベンダー5選を徹底比較!仕組みから費用まで徹底解説

≫≫ アドベリフィケーションツールの選び方の3つのポイントを徹底解説!

セーフリストの作成工数を削減できた事例

株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ様は、マーケティング課題の解決にあたるソリューション会社です。多くの顧客を抱えているなか、いち早くアドベリフィケーションツールを導入して、広告主に「安全性」の価値を提供したいと考えていました。

しかし、担当者や会社ごとにリストの管理が異なり、人的リソースにも差が生まれてしまうため、顧客ごとに異なるクオリティのリストを提供してしまう点を課題視されていたとのこと。

そこで、「一定の品質を一律で提供できる」「事前にコストが読みやすい」といった点を評価していただいたMomentumの「HYTRA DASHBOARD Channel Safe List」をご導入いただきました

担当者が個人で対応していたときと比べて、クオリティのバラツキも抑制。工数の削減につながっただけでなく、一定水準のサービスを均一化して提供できるようになったと嬉しいお声が寄せられています。

さらに、第三者の視点から制作されているブロックリストは、顧客からも安心できると高く評価していただき、大きなメリットに感じられたとのこと。自社が独自で行った効果検証では、最大9%の不正インプレッションを除外する効果もご実感いただけました。

≫≫【インタビュー:ADKマーケティング・ソリューションズ】コネクテッドTV時代のアドベリフィケーションの重要性とは?

ホワイトリスト配信まとめ

ホワイトリスト配信まとめ広告運用におけるホワイトリスト配信とは、特定のプレースメントに限定して広告を出稿する手法で、セーフリストとも呼ばれます。安全性の高いサイトに出稿するためブランド毀損などのトラブルが起きにくい一方で、類似したコンテンツに出稿が偏りスケールしづらくなってしまう注意点も存在します。

また、リストの掲載先が常に安全だとは限らないため、適宜チェックをしなければならない手間がネックになってしまう事例も。そのようなときは、セーフリスト/ブロックリストに対応したアドベリフィケーションツールの導入がおすすめです。

日夜チェックしてリストを更新し続けている「HYTRA DASHBOARD」なら、自社の管理コストを抑えて、常に高品質なブロックリストで広告運用のトラブルを低減できます。さらに、配信先も多岐ジャンルを指定できるため、事業のスケールを見込めるのもメリットです。

セーフリストやブロックリストを活用したアドフラウド対策をお考えの方は、ぜひこの機会にMomentumまでお声がけください

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