【アドベリフィケーション基本用語集】「Pre-bid」ってどういう意味?

恩田基輝
2021-10-23
目次

 最新のアドベリフィケーション意識調査では、アドベリフィケーションに関するキーワードの認知率が5割を超えた一方、「名称については知っているものの内容について詳しく知らない」、「名称も内容も知らない」という回答も6割を超えました。

アドベリフィケーション意識調査2020に関する記事はこちら

 そこで今回は、よりアドベリフィケーションの理解を進めて頂くべく、アドベリフィケーションに関わる基本用語についてまとめてみました。ご参考までにご確認ください。

アドベリフィケーション基本用語

基本用語


・アドベリフィケーション(Ad Verification)
Ad(広告)Verification(検証)という名前の通り、「デジタル広告を検証する仕組み」のことです。デジタル広告の配信構造が複雑化する中、「いつ、どこに、誰に」広告が表示されているのか、リアルタイムで管理することが難しくなっており、デジタル広告配信に関する透明性の確保が求められています。アドベリフィケーションは、「ブランドセーフティ」「アドフラウド」「ビューアビリティ」の3要素の総称として使われることがあります。

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・ブランドセーフティ
広告を出稿する企業にとって望まない・適切でないサイトに広告が出稿され、ブランドイメージが毀損されてしまうリスクを防ぐことです。ブランドを毀損するサイトの例として、著作権を侵害する違法ダウンロードサイトや、ヘイト系ブログ、R指定サイトなどが挙げられます。

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・アドフラウド
コンピュータープログラムおよびbotなどによって、無効なインプレッションやクリックを発生させて広告費用を騙し取る詐欺の一種です。広告の投資効果を悪化させるだけではなく、反社会的勢力の収入源となっていることもあり、確実な対策が必要とされています。

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・ビューアビリティ
出稿された広告が、ユーザーの視認できる状態にあるのかを表す指標です。ユーザーのブラウザの可視領域に、広告のクリエイティブが表示されやすい広告枠ほど、この値が高くなります。IAB(ネット広告業界団体)は、ビューアブルインプレッションについて下記の基準を設けています。

静止画:広告全体の50%以上が、1秒以上表示された状態
動画 :動画全体の50%以上が、2秒以上表示された状態

 

 アドベリフィケーション基本対策についての用語


アドベリフィケーション基本対策についての用語

 インターネット広告の基本的な対策方法を簡単に紹介します。

・純広告
 純広告はユーザーが閲覧するメディアの広告枠を、一定の期間買い取る手法です。広告主にとっては、広告が配信される場所が分かっているので、ブランド毀損の問題は生じません。

・PMP
 Private Market Placeと呼ばれる、特定の配信枠に広告を配信できる仕組みです。PMPは、Open Auctionと異なり、特定の(プレミアムな)メディアしか参加することができません。広告主にとっては、メディアは限定されるものの、良質な広告枠に広告を配信することができます。

・ホワイトリスト
 ホワイトリストとは、一定の基準によって選定された配信推奨リストのことです。ホワイトリストの提供元の基準によりますが、一般的には、ブランドセーフティなどが担保されたメディアリストです。どのメディアに広告が配信されるか分からないOpen Auctionの場合でも、ホワイトリストを活用し、メディアを限定することにより、ブランドセーフティを担保することができます。

・Pre-bid
 リスクのある広告出稿を回避する手法のひとつです。DSPやアドネットワークが、メディアから広告を表示するリクエストを受け取った際、ブランドセーフティか否か、アドフラウドからのトラフィックではないかという判定を行います。ブランド毀損やアドフラウドであると判断した場合、広告の入札を行わないことにより、ブランド毀損やアドフラウドに該当する広告コストの発生を抑えることができます。広告を入札(bid)する前(pre)に回避するので、Pre-bidと言います。

・Post-bid
 リスクのある広告出稿を回避する手法のひとつです。アドサーバーを介して広告を配信し、ブランドリスクのあるサイトもしくはアドフラウドと思われるIPからのアドリクエストを検知し、入札(bid)の後に(post)、通常の広告バナーと差し替えでブロッキングバナーを配信しすることで、ブランド毀損を防ぎます。また、第三者配信を利用し、広告の効果計測を合わせて行うことが多いです。

・ブラックリスト
 ブラックリストは、ホワイトリストとは異なり、広告を配信しないメディアリストになります。ブラックリストのサイトを配信対象から除外することにより、ブランドセーフティを担保します。


ブランドセーフティ関連用語

 ブランド毀損をするサイトはいくつかのカテゴリに分類されます。それぞれのカテゴリについて解説します。

・悪質CGM(Consumer Generated Media)
 主に、5ch(旧2ch)、および、そのまとめサイトのことです。記事内容がブランド毀損に該当するだけではなく、掲載される広告もアダルト系が多い傾向にあります。

・R指定
 成人男性向けコンテンツ、グラビア、グロ系サイトなど、過激なコンテンツが掲載されているサイトのことです。

・著作権侵害
 著作権保護されているコンテンツを、著作者の同意を得ずに閲覧・使用できるサイトやサービス、コンテンツのことです。企業の広告が掲載されると、意図せず反社に広告費用を支払ってしまうことになります。

・ヘイト系サイト
 人種、出身国、民族、など特定の属性を持つ個人や集団に対して、攻撃、脅迫、侮辱するサイトのことです。このサイトに企業の広告が掲載されると、ユーザーは、企業がヘイト系サイトをスポンサードしているという印象をうけ、ブランド毀損につながります。


アドフラウド関連用語

 アドフラウドにはいくつもの種類があり、日々増加しています。その中で代表的なものを掲載します。

・自動化されたブラウザ(Automated Browsing)
主にbotのことを指し、ユーザーの関与、または自身をクローラーとして宣言することなく、デジタル広告を含むWebコンテンツを要求するスクリプトもしくはプログラムのことを指します。

・ドメイン詐称(Falsely Represented)
広告のリクエストを偽装する手法です。
アダルトサイトや違法な動画コンテンツなどを掲載している事業者が広告取引を行うURLを偽装することで、あたかも健全なサイトかのように見せかけて広告取引を行わせます。

・不正な広告枠(Misleading User Interface)
一つ以上の広告を不正に含むように設計されたWebサイト、アプリケーションの広告枠を指します。また、ユーザーが視認することのできない状態での広告表示や、サイト運営の同意のない広告表示、ユーザーを騙してクリックを誘発する広告も含まれます。

・ユーザーの意図しない広告表示(Manipulated Behavior)
意図しないクリック、予期しないコンバージョン、または誤ったアトリビューションを狙った、ユーザーの許諾のなしに広告をリクエストする手法のことです。

・インセンティブ目的のアクション
インセンティブを受け取ることのみを目的として、ユーザーに一つ以上の広告をクリックさせる無効な行動を指します。

まとめ

これからアドベリフィケーションに取り組むという方はぜひ参考にしてください!
また、より具体的な課題をお持ちでしたら、こちらからお問合せください。

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